ヨーロッパ横断鉄道旅行-第6弾(ベルリン→ミュンヘン)(16)

クロイツリンゲン行き快速(オッフェンブルク駅)
オッフェンブルク→ドナウエッシンゲン

 オッフェンブルクで列車を乗り換える。10時55分、クロイツリンゲン行き快速列車が入線する。この列車はカールスルーエが始発で、既にたくさんの乗客が乗っている。ドアが開くと、自転車を抱えた乗客が次々に降りてくる。ドイツの鉄道の特徴の一つは、大抵のローカル列車で自転車が持ち込めることだ。だからドアも相当に広いのだが、これだけ多いと、中の人が全部降りるだけでも何分もかかってしまう・・・。
 ようやく列車に乗り込む。列車は11時ちょうどに発車する。南西にあるフライブルクへ向かう路線から分岐して、南東方向に向かう。11時6分、ゲンゲンバッハに停車。かなりの乗客が下車する。ここはバーデンワインの産地の一つとして知られているが、今は立ち寄る暇がないので先に進むことにしよう。

 列車は、キンツィヒ川沿いの田園地帯を進む。沿線の明るい家並みが旅愁を誘う。ビーベラハ、シュタイナハといった町を次々に通過する。列車は次第に木々に覆われた山々へと近づく。いよいよシュヴァルツヴァルト(黒い森)と呼ばれる一帯にさしかかっているのだ。11時16分、ハスラッハに停車する。辺りには貯木場も見える。林業が盛んな町なのだろう。

 やがて、山上の城や大きな教会が現れて列車は11時21分にハウザッハに停車する。ここからは、キンツィヒ川に沿ってフロイデンシュタットに向かう路線と分岐して、キンツィヒ川の支流・グータッハ川に沿って南に進む。この辺りからはさらに山間部に入って行く。日本人としては、こういう風景は見慣れたものだが、木々よりも草で覆われた田園風景を見慣れたドイツの人々にとっては、この風景はまた別の感慨を呼び起こすものなのかもしれない。
 そうこうしている間に列車はぐんぐん山を登り、麓の町を見渡せるようになる。11時29分、ホルンベルクに停車。

 ここからは道がさらに険しくなる。ニーダーヴァッサーという町を通過すると、トンネルに入って大きく右側に急カーブして反対方向(北)に進んだかと思うと、今度は左に急カーブして南に向き直す。トンネルの間には谷間の風景が広がる。こうしてぐんと標高が上がったところで、11時43分、トリベルクに停車。このトリベルクの標高は760メートルだそうで、標高約160メートルのオッフェンブルクからは600メートルも上がっているのだ。駅前に人家は見えないが、駐車場は車でいっぱいで、ここで降りる乗客も多い。駅前にはSLが展示されている。かつてこの路線で活躍していたものなのだろうか?

 トリベルクからは山を下るのだが、これもまた大変だ。左に急カーブして再び北に向かったかと思うと、今度は右カーブ。ただし、山を囲むような大きな弧を描く。そしてトリベルクの真下辺りまで戻って来てようやくまっすぐ東に向かう。久々に大きな町が現れる。11時57分、ザンクト・ゲオルゲンに停車。

 列車は緑の丘陵地帯を下り、もっと大きな町・フィリンゲンに12時7分に停車。シュヴァルツヴァルトを抜けた後にはブリガッハ川沿いの平地が続き、列車はぐんぐんスピードを上げて駅を次々と通過して行く。
 そして再び大きな町に入った列車は、12時17分にドナウエッシンゲンに停車。私はここで下車する。

続く
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