下野・会津 鉄道と温泉の旅(7)

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会津田島→塔のへつり(会津鉄道)

 会津田島から、会津若松行きの普通列車に乗る。会津田島から北は電化されていないため、列車もワンマン運転のディーゼルカーに変わる。列車は阿賀川(大川)流域の田園地帯を走る。しばらくは平坦な景色が続くが、やがて大川の両岸が次第に高くなり、渓谷らしくなってくる。そして列車は塔のへつりに到着。
 塔のへつりは、大川河岸の岩が侵食と風化を繰り返した結果、塔のような形になってしまったものだ。「へつり」とは危険な崖を指す方言だそうだ。駅を出て林の中の道を河岸へと向かう。本当はゆっくりと歩いて行きたいところだが、次の列車まで30分ほどしかない。これを逃すと、その後の予定が大幅に狂ってしまうのだ。早足で林を抜け、崖下へと向かう階段を下り、大川に架かる吊橋を渡ると、目の前に塔のような巨大な岩が現れる。橋を渡りきると、断崖をくり抜いた狭い道が続いている。ここはゆっくり歩かないと、川へ転落する運命が待っている・・・。それにしても、高い崖に挟まれた川の景色は素晴らしい。急ごうとする足を止めて、しばらくその風景を眺める。再び橋を渡って対岸を振り返ると、巨岩がずらりと並んでいる。100万年の時を刻んだ巨岩達に見守られながら、数分を惜しむ小さな人間は駅へと走ってゆく。

続く
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会津田島~塔のへつり


塔のへつり

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