シルクロード鉄道旅行-第1弾(北京→西安)(8)


天安門広場

 地下鉄の駅から地上に出ると、そこは天安門から道幅の広い長安街を挟んだ向かい側であった。夕方近くになっていたので故宮へ入って行く人の群れは少なかったが、天安門広場に集まっている人の数はものすごい。それでも窮屈な感じが全くしないのは、ここがあまりに広いからである。
 広場の両脇には、人民大会堂(中国の国会議事堂)と中国歴史博物館という、かなり巨大な建物が並んでいるのだが、広場に立っていると、さほど大きい感じがしない。広場の真ん中にはいくつもの凧が上がっている。凧揚げをしても、全く邪魔にならないのだ。かつて流血の惨事もあったこの場所にも、今は平和な時が流れている。
 広場の南には毛沢東記念堂が建ち、その先には大きな(はずの)前門の箭楼と城楼が建っている。前門は、今は無い紫禁城(故宮)の外城の中心に位置していた門である。箭楼と城楼の間には道路が通っている。中国の城門は城楼と箭楼を組み合わせて作られており、以前は四方を囲む壁により両者はつながっていたはずである。道路の横断はできないので、城楼の前から地下鉄の前門駅を通って、道路の反対側に出るようになっていた。階段を下りて行く。ここに来ると、さすがに人口密度が激増する。駅の改札口は封鎖されていた。ここは専ら通路としてのみ使われるようだ。通路で整理をしている警官がやたらに怒鳴っている。ようやく地上に出ると、そこには箭楼が聳えている。ここでは周辺が柵に囲まれ、離れて見ることができないため、その巨大さを実感できる。
 もう一度息苦しい地下通路を通って城楼に戻る。今度はそこから東へ行ってみる。途中にはバス乗り場があり、乗り降りする大勢の人の喧騒やクラクションの音が凄まじい。その先には小さな洋風の建物が見える。それはかつての北京駅であり、今はデパートになっているそうだ。
 天安門広場は、外をぶらつくだけならお金の全くかからない場所であるが、中国のエッセンスが凝縮されていて一度は見る価値があると思う。

続く
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