ヨーロッパ横断鉄道旅行-第9弾(ヴェネツィア→フィレンツェ)(15)

ドゥオーモ
11日目

フローラ

 前日とは打って変わって、よく晴れた朝だった。この日最初に向かったのは、フィレンツェのシンボルであるドゥオーモ。正しくは、花の聖母教会である。この華麗にして壮大な教会の内部は後で探訪することにして、まずは教会の中心・クーポラ(ドーム)に向かう。クーポラの入口は、教会北側にある。やはりというべきか、そこには既に壮大な行列が・・・。
 ようやく入口まで至った時、もう一つの入口があることに気がつく。何と、それはフィレンツェ・カード専用の入口であった。並ぶ前に確認しておけば良かった・・・。結局1時間半並んでようやく中へ。だが、苦難はまだ続く。急で狭い階段をひたすら上る。上から下りてくる人と行き違うのも大変だ(それゆえ、一度にクーポラに入場できる人数は制限されているのである)。
 そんな苦難にあえぐ人間に安堵を与えるかのように、あるものが見えてくる。クーポラの天井に描かれた巨大な壁画だ。上から天界・人界、下には地獄が描かれている。この苦しい階段を上り詰めれば天界に至れるのだろうか?
 階段の先に、やっと光が見えた。その光にたどり着くと、そこは天界、ではなく、クーポラの展望台である。フィレンツェの街並みと、その背後にはトスカーナの丘陵が一望できる。教会の隣に聳える巨大な鐘楼も、ここでは見下ろすことができる。人々はしばし神の心地に酔いしれ、そして再び下界へと戻っていく。

 ドゥオーモの内部は、華やかな外観とは異なり、厳粛なゴシック様式になっている。もちろん、見上げれば、あの巨大な天井画が見えるのだが。

 ドゥオーモから南に行ったところにバルジェッロ宮がある。かつての警察署で、現在では博物館になっている。彫刻の展示がメインであるが、他に陶器などもあり、とりわけウルビーノ産の陶器コレクションが良い。

 午後は街の西側に向かう。共和国広場にはメリーゴーランドなどがあり、ちょっとした遊園地になっている。その先にあるのがストロッツィ宮で、現在では展示場になっている。この時はポントルモとロッソというマニエリスムの画家の作品展であった。規模は小さいけれど、照明など展示方法に工夫があって良かった。
 東側への帰り道にはあえて大通りではなく、昔の佇まいが残る路地を進むと、新市場のロッジアに行き着く。ここはトスカーナ大公国以来の市場で、今でも露店がひしめいている。

 夜、洗濯ついでに食事に行く。フィレンツェは狭い町の中にコインランドリーが数多くあり、旅行者にはうれしい限りだ。洗濯の合間にレストランへ。店頭でピザ職人が窯からピザを出し入れしている。やはりこういう所のピザにハズレはない。トスカーナ産のヴィンサントやシャルドネなどのワインにもぴったりだ。

続く
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