ヨーロッパ横断鉄道旅行-第8弾(ミラノ→ヴェネツィア)(8)

カステルヴェッキオ(1)
花か団子か

 ローマ劇場からアディジェ川に沿って移動したいのだが、乗るつもりのない時にはけっこう頻繁に走っているように見えたバスが、こういう時には全然来ない・・・。しばらく待って、ようやく31番バスがやって来た。バスはしばらく川沿いを走ったかと思うと、川から離れて住宅地に入り込む。「間違えたか」とヒヤヒヤしているうちに、バスは再びアディジェ川に向い、ヴィットーリア橋を渡る。そして、目指す目的地、カステル・ヴェッキオが見えたかと思うと、通り過ぎてしまった・・・。バス停の名前に観光スポットとつながりそうなものが全くないために、降りるべきバス停がわからないのである。結局、一つ先のバス停で下車して戻る。

 14世紀、ヴェローナの領主・スカラ家によって建てられたこの城は、思っていたより立派な外観を誇っている。城内には市立美術館があるので、さっそく入ってみる。いきなり、地面に埋まった巨大な「顔」に出迎えられて驚くが、この美術館の主なコレクションはマンテーニャなどの宗教画で、かなりレベルが高い。
 美術品の展示スペースを過ぎると、意外に複雑なこの城の構造を垣間見て、そして俯瞰することができる。狭い城壁の上に隠された通路や、アディジェ川岸の城壁からまっすぐ伸びているスカリジェロ橋は、見る者の好奇心をかきたてずにはいられない。

 もう昼時をとっくに過ぎている。この辺りで遅めの昼食にしても良いのだが、ヴェローナ観光もそろそろ終わるので、食事はその後にしようと決める。再び31番バスに乗り、先に向かう。バスはアディジェ川岸をしばらく進むと、川からそれる。左手に大きな教会が現れた時には遅すぎた。また1つ先のバス停で下車・・・。
 その大きな教会、サン・ゼーノ・マッジョーレ教会まで戻る。その巨大なロマネスク建築の奥には、マンテーニャが描いた美しい祭壇があり、その真下は墓所になっている。回廊のある中庭もあって、ほっと一息つく。が、空腹と疲労はいかんともしがたい・・・。

 教会前の広場には、この時期には珍しくレストランが営業しているのだが、この時間帯には文字通りカフェしかやっていない。駅の方へ向かうバスが来るには時間があり過ぎるので、とりあえずカステル・ヴェッキオまで歩く。だが、午前中とは比べ物にならないくらいの人出でごった返していて、とてもゆっくり食事などできない・・・。結局、ローマ通りを通って、ブラ広場まで戻ってしまった。ここもすごい人出なので、そのままバスで駅に向かう。
 駅にはファーストフード店など、とりあえず何か食べられるところはあるのだが、悲しいかな私の性分は「ここまで待ったのだから、まともなイタリアン」を求めてしまうのだ。そして帰りの切符を買ってしまう・・・。

 トリノ行きのFBは、6分遅れで16時38分に発車する。金はかかるが、やはりゆったりと座れるのはうれしい。朝からすっきりしなかった空模様は、この期に及んで晴れ渡る。イタリアらしい強い日差しが車窓に注ぐ。16時53分、ペスキエーラ・デル・ガルダに停車。ガルダ湖に注ぐ川の眺めが素晴らしい。17時7分、デセンツァーノに停車。強い日差しが、丘の麓の町を輝かせる。そしてブレーシャには17時21分に停車。列車はさらに遅れて17分遅れでブレーシャに到着したことになる。

 昼食どころか夕食の時間になった。ブレーシャに戻ったものの、駅前で開いている店はケバブ店くらいしかない。それでわざわざ旧市街まで行ってみたのだが、どの店もカフェ状態で、ディナーは19時や19時30分以降にオープンと聞いて落胆する(イタリアではこれが当たり前であることを後々知ることになる)。
 とりあえず、ホテルに戻って疲労を回復させる。そして19時過ぎ、ホテルで紹介してもらったイタリアンレストランに向かう。火の入った竈が見える。これはピッツアが美味しいに違いない。事実その通りで、アンチョビがよくきいたナポリターノ・ピッツアは絶品。さらにミラノ風カツレツまで注文。こちらはよく使われるチキンではなく、ちゃんと子牛肉を使っている。その割には値段が安い。だが、客が少ないのは、時間が「早い」からだろうか?

続く
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