ヨーロッパ横断鉄道旅行-第6弾(ベルリン→ミュンヘン)(21)

お召し列車(2)
皇帝のいた町(その2)

 ニュルンベルク駅を出て、線路沿いに少し西に向かって歩く。曇っているせいか、少し肌寒い。しばらくして前方に"museum"と書かれた大きな建物が現れる。ここがドイツ鉄道の殿堂(?)鉄道博物館である。
 中に入ると、まったく期待通り、SLに始まり、最新のICEに至るまで、ドイツ鉄道の歴史を飾った数々の車両が展示されている。SLの車輪の高さが、優に自分の背丈を越えているのには感動。一方、都市や山などの精巧なジオラマに鉄道模型を走らせているコーナーもあり、大勢の親子連れで賑わっている。最も圧巻だったのは、ドイツ皇帝・ヴィルヘルム3世のお召し列車の展示だ。上品な青の車体に金の装飾が施され、客室には豪華なソファ。展望デッキにもぜひ立ってみたいものだ。

 鉄道の歴史に浸った後は、もう一つの歴史を見に行こう。鉄道博物館から北に進んで大通りを渡ると、そこは城壁に囲まれたニュルンベルクの旧市街だ。旧市街を北に進んで行く。大きなゴシック様式の聖ローレンツ教会を過ぎ、ペグニッツ川に架かるムゼウム橋を渡る。右手には、かつての救済院であったハイリヒ・ガイスト・シュピタールが見える。中央広場に到着。広場の中央付近には、金ピカの塔が建つ美しの泉があり、広場の右手にはフラウエン教会が建っている。

 さらに北に進むと、いよいよお城が現れる。ここがゴスラーと並ぶ中世の皇帝居城だ。中に入ると、こそ立派だが、内部の建物はかわいらしい感じさえする。先ほど見たお召し列車の主はドイツ全土を名実共に支配した専制君主だったが(ちなみに近代のドイツ皇帝の居城はベルリンである)、中世のドイツ皇帝は現在のドイツの領域に基盤の少ない人が多かったから、その力の無さが建物にも反映しているのかもしれない。
 しかし、に上ってニュルンベルクの町を一望してみると、ここに立っていた皇帝は、一応満足を得ることができたのでは?と想像する。ニュルンベルクは大きく、かつ美しい街だと実感できるからだ。

 城を北に向けて出るとトンネルがある。城は旧市街の最北端にあり、このトンネルは城壁の中を通っているのだ。城壁の外から振り返ってみると、この辺りの城壁は特に堅固に作られているのがわかる。ようやく皇帝居城がお城らしく見えてきた。

 少し東に進んで、現在では城壁の途切れた辺りを南に折れ、駅の方に戻る。中央広場近くのレストランで食事をする。炭火で焼いたニュルンベルガー・ソーセージポテトサラダ(以前にも書いたように、ポテトだけのドレッシング和え、といった感じのもの)、それにもちろんビールだ。素朴なシルバーの食器は、かつてこの町で盛んに生産されていた錫食器だろうか?

 すっかり満腹になって通りを南に進むと、いよいよ南の城壁に行き着く。城壁の南東口にあたるケーニヒ門から城壁の外堀に下りて道路の下をくぐると、駅に続く階段を上る。

続く
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