シルクロード鉄道旅行-第9弾(テヘラン→イスタンブール)(12)

イルマク→アンカラ(2)
イェルキョイ→アンカラ

 列車は、イェルキョイに4分間停車して、10時58分に発車する。ちなみに、イェルキョイから北に数十kmほど行った所にボアズカレという村がある。この村は、紀元前17世紀から13世紀にかけて中近東一帯を席捲した古代ヒッタイト王国の都・ハットゥシャシュがあった場所である。
 イェルキョイを出ると、列車は西向きに進路を変える。鮮やかな赤茶色の平坦な土地に、大きな畑が広がる。平野に点在する村々には、モスクを中心にして赤い屋根の家が建ち並ぶ。のどかな田園風景だ。

 時刻は正午に近づいた。朝から何も食べていないので空腹だ。また食堂車に行ってみる。食べたのは鶏肉の焼肉。前夜に食べた羊肉の焼肉とは肉の種類を取り替えただけで、盛り付けはほとんど同じだ。

 列車は比較的なだらかな山道を越える。なだらかとは言え、カーブも多く、列車のスピードも落ちる。平地になってスピードも回復してきた所で、クルクカレを通過する。13時15分。クルクカレはかなり大きな地方都市だが、列車はあっさりと通過する。クルクカレを過ぎると、またまた峡谷に入り、北へと向かう。しばらく進んで峡谷を離れて西に向かう。ここで、黒海沿岸のゾングルダクからやって来た鉄路と合流し、イルマクに到着する。13時49分。
 イルマクを出ると、道はますます険しくなり、列車のスピードもさらに落ちる。そして対向列車もいないのに、時々停車したりもする・・・。今までとは比べ物にならないくらい上り坂が続く。遠くの平地との標高差が、ぐんぐん大きくなる。そして坂を上りきると、所々に岩が露出した薄緑の高原が辺りに広がる。気がつくと、大勢の乗客達が廊下に出てきては、この眺めに見入っていた。

 やがて高原は平坦な草原へと変わるが、時々人家の密集した街が突如現れては消える。列車は、草原に点在する街の間を縫うように進む。これらの街は、アンカラの近郊都市なのだ。
 やがて、密集した赤い屋根の人家が途切れなくなった。それどころか、線路脇には大きな建物やモスクなどが現れ、背後にいくつも並ぶ丘は、上から下まで人家や施設でびっしりと埋め尽くされている。これが初めて見るトルコの首都・アンカラの姿だった。15時53分、アンカラに到着する。

続く
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