会津横断鉄道旅行(4)

喜多方行き快速
猪苗代→会津若松(磐越西線)

 16時23分、猪苗代から喜多方行きの快速列車に乗る。車窓から見える磐梯山は、これで見納めになるだろう。列車は、先程下車した翁島を通過すると、やがて南北に大きく蛇行する。そして16時36分、磐梯町に到着する。辺りには工場とススキ原という寂しい風景が広がる。
 すぐにやって来るはずの対向列車が遅れたため、列車は4分ほど遅れて16時41分に発車する。列車は会津盆地の真っ只中を疾走し、山々は遠景へと引き下がる。西から南へと進路を変えた列車は、喜多方方面からの線路と合流し、そして16時55分、会津若松に到着する。もう明々と照明の点いたホームに、私は降り立つ。
 この後、列車は進行方向を変えて北に向かい、郡山方面への線路と分岐して喜多方へと向かうことになる。

 会津若松の駅前から「ハイカラさん」バスに乗ろうとする。「ハイカラさん」は市内を循環する小型のレトロバスだ。だが、既に超満員で乗ることができない。やむなく、「ハイカラさん」のすぐ後ろに停まっていた臨時増便のバスに乗る。このバスは普通の車体だが、十分に座席が空いていた。
 前の「ハイカラさん」が出発すると、後ろのバスも続いて発車する。バスはまず南に進み、七日町へと向かう。江戸の町並みが残る七日町には、この時間でも観光客の姿が目立つ。ライトアップされた商家が印象的だ。次いで進路を東に変えると鶴ヶ城の前を通り、東山温泉に向かう。

 東山温泉のバス停で下車して、夜の温泉街を歩く。ここに来たのは2度目だが、夜歩くのは初めてだ。空を見上げれば満月、目線を下ろせば川沿いに並ぶ旅館の灯りが、素敵な秋の夜の風景を織り成す。さらに耳には川のせせらぎが心地よく響く。しかし、大気の冷え込みは厳しくなる一方だ。早く湯に浸かろうと、私は道のりを急ぐ。

続く
目次へ

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック