会津横断鉄道旅行(2)

磐梯山(1)
磐梯熱海→翁島(磐越西線)

 12時ちょうど、磐梯熱海駅に会津若松行きの普通列車がやって来る。この列車も超満員で、デッキまでしか入れない。先頭車両に乗ったので、運転席からの景色が見えるのが救いだ。
 磐梯熱海を発車した列車は、次第に山道にさしかかる。五百川の渓谷の眺めが良い。中山宿を過ぎると、いよいよ会津の入口、中山峠を越える。峠のトンネルを抜け、山道を下ると、猪苗代湖が姿を現す。だが、その姿は、夏だけの臨時駅・猪苗代湖畔を通過すると、見えなくなってしまう。
 12時32分、列車は猪苗代に到着。大勢の乗客が下車して、車内の空間に少し余裕ができる。そして12時36分、1駅先の翁島に到着。私はここで下車する。

 翁島駅は野口英世の生家に近く、1915年に彼が一時帰郷した際にはここで下車して地元民からの熱烈な歓迎を受けたという由緒ある駅だ。私がここで下車した理由は単純で、猪苗代湖畔の長浜に近い駅だからだ。猪苗代駅から長浜へ向かうバスは少なく、タクシーを使わねばならないが、ここからの方が料金が安いだろう。
 だが、下車した瞬間、この考えが間違っていることに気づいた。駅は無人で、それだけなら良いのだが、駅前にはタクシーなど1台も無く、タクシー会社の連絡先すら表示されていないのだ・・・。

 残された手段は徒歩のみ。ひたすら南に向かって歩く。左手には堂々とした磐梯山の姿が見える。歩くこと30分、ようやく猪苗代湖畔が見えてきた。湖畔の手前に温泉旅館があったので、ここで一風呂浴びる。
 タクシーの電話番号もわかったので電話してみると、「道路が混んでいて、何分後に着くかわからない」とのこと。タクシーを呼ぶべきか一瞬迷ったが、「20分以内には来るだろう」と楽観的に考えてしまい、タクシーを呼んだ。
 だが、20分経っても、30分経ってもタクシーは来ない。結局やって来たのは50分後であった・・・。タクシーは猪苗代の湖畔を回って、10分もしないうちに長浜に到着。歩いても30分程度だっただろう・・・。降りる前に、帰りの便を予約しておく。

続く
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磐梯熱海~中山峠


翁島駅周辺

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