シルクロード鉄道旅行-第4弾(ウルムチ→アルマティ)(4)

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ウルムチ駅

 ホテルに戻ったとはいえ、この日は部屋を取っているわけではないのでロビーでくつろぐしかない。しばらくして旅行社の人が現れ、無事に切符を受け取る。その切符は今まで見てきた中国のピンク色の切符とは異なり、薄緑色と薄茶色の2枚一組でサイズも大きい。私は今まで中国で乗ってきた4人1部屋の軟臥(以前の旅行記を参照)のことしか頭に無かったので、取れた席が上段か下段かが気になるのだが、切符にはその記載が無い。旅行社の人も知らないようだ。
 切符を確保して安心したところで夕食に行く。食べるのはもちろん清真料理だ。うどん・スープ・シシカバブ、いずれも激辛だが、これを食べねば新疆に来た気がしない。

 21時頃、ホテルを出発。タクシーでウルムチ駅に向かう。ようやく日が沈み始め、駅前は次第に闇が濃くなってゆく。駅前のスーパーで水と食料(カップラーメン)を買う。列車の中で食べるためだ。
 準備万端、駅に入る。自分の席は軟臥だと思っていたので、2階にある特別待合室に行く。ここにはお茶の飲める特別室(別途料金が必要)まであるらしい。だが、入場を拒否されてしまった・・・。「もしかして硬臥なのでは?」という疑念が湧きつつ、1階の一般待合室へ。だが、ここでも「アルマティ行き」の乗客という理由で拒否。わけのわからぬまま、駅の中央通路辺りで待機する。
 しばらくして、ふと一般待合室の前に行列ができていることに気がつく。それが「アルマティ行き」の行列だと直感したのは、行列の中にヨーロッパ系らしい人が多く、行列に並ぶ人々の持つ荷物が異様に多いからだ。そう、ウルムチ-アルマティ間の列車は、中国からカザフスタンに大量に物資を運ぶ商人達が多く利用する列車なのだ。自分の席が硬臥かもしれないという疑念が払拭できない私は、すぐさま列に並ぶ。硬臥であれば、座席が指定されていないからだ。行列の向かう先には、大きな重量計と係員の姿がある。重量計に次々と荷物が積まれてゆく。それらの重量が紙に記載される。バッグ1つの私は、計測されることなく、あっさりパスしてしまう。計測を終えた人々は、一般待合室に入る。先ほど一般待合室から追い出された理由は、この計測が必要だったからなのだ。
 待合室にいる人々の顔立ちは、それこそ千差万別だ。ヨーロッパ系の人、中国系の人、その他のアジア系(中央アジア?)の人・・・、どこの人だろうかといちいち考えるのがバカらしく思えてくる。ウルムチという町自体も、様々な人種・国籍の人々が行き交う場所だが、ここはそうしたウルムチの空気が一気に濃縮されているのだ。もっと驚くのが、この待合室の大部分を占めると思われる行商人(たいてい数人のグループになっている)が持ちこんだ荷物の量・種類だ。果物・お菓子・雑貨から木材に至るまで、手に持てるだけ持ちこんでいる。シルクロードは生きている。そして今、そのまっ只中にいることを実感する。
 その時、日本語で声をかけられた。現れたのは、私とほぼ同年代の日本人の男性(仮に「Aさん」と呼ぶことにする)だ。ここでは「少数民族」に過ぎない日本人の身としては、意外な出会いに驚き、嬉しくて会話が弾む。私よりはるかに旅行経験の豊かなAさんからは、この日乗る列車がカザフ仕様であること(アルマティ行きの列車は週2本あるが、中国仕様とカザフ仕様が交互に運転されている)、カザフ仕様の列車には2人1部屋の1等車と4人1部屋の2等車(中国の軟臥に相当)しかないことを教えられる。これで座席指定が無い不安は解消したが、お互いが1等車なのか2等車なのかについては結局わからなかった。切符の記載が曖昧だし、2人とも切符を日本の旅行社経由で入手しており、それぞれ料金が異なっていたからだ。こうしている間に、出発の時刻は徐々に迫る。

続く
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