ヨーロッパ横断鉄道旅行-第9弾(ヴェネツィア→フィレンツェ)(2)

ゴンドラツアー(4)
舟歌

 サン・マルコ広場のカフェでくつろいだ後、ヴァポレットで大運河を渡る。大運河とジューデッカ運河に挟まれた狭い陸地の先端にあるサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂に降り立つ。外観の壮麗さもさることながら、内部の八角形のドームも美しい。
 さて、ここからジューデッカ運河を渡ることは意外に難しく、いったん対岸のザッカーリアに戻らねばならない。ここでヴァポレットを乗り換えて、今度は広いジューデッカ運河を渡り、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島に上陸する。この島の北側には、その名の通りサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会が聳えている。この白亜の教会の鐘楼からは、サン・マルコ広場のそれとは異なるパノラマが広がる。サン・ジョルジョ・マッジョーレ島サン・マルコ広場、そしてサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂

 もう何たびかのサン・マルコ広場に戻る。ヴァポレットにもすっかり乗り慣れた。だからというわけでもないが、ここでエンジンを使わない船・ゴンドラに乗ってみよう。
 サン・マルコ広場の船着場に横付けされた黒いゴンドラに乗る。初めはゆったりと大運河を進む。すぐ近くを通る大型客船に驚き、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前を過ぎる。頭の中で、ショパンの『舟歌』が、ゆっくりと流れ出す。
 突如ゴンドラが向きを変え、大運河から小さな水路に入る。しかも2艘並んで。両者は狭い水路で競争を始める。『舟歌』のテンポが追い付かない・・・。
 水路はますます狭くなって、ついに隣のゴンドラが勝った。ゴンドラは皆一直線に並ぶ。櫂の動作は再び緩慢になり、沈黙漂う水路を静かな水音を立てて進む。そしてたどり着いたところは、街角にひっそりと隠れた(?)ゴンドラのたまり場だった。
 再び大運河に出る。『舟歌』は今頃になって終盤のアップテンポを迎えるが、ゴンドラはもはや櫂を早めることはない。時既に遅しである・・・。

続く
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