ヨーロッパ横断鉄道旅行-第4弾(ウィーン→プラハ)(1)

ベルヴェデーレ宮殿上宮
1日目・2日目

栄華の名残ふたたび(1)

<1日目>
 ウィーン空港を出発した特急列車CATは、暮れなずむ空の下を北上している。とは言え、時刻は既に20時を過ぎている。夏のヨーロッパの日はとても長い。列車は20時21分にウィーン・ミッテ駅に到着する。
 ここから地下鉄U3に乗り換えてフォルクステアーターで下車し、さらに地下鉄U2に乗り換えてラートハウスで下車する。地上に出ると、ようやく街に夜の帳が下りようとしていた。

<2日目>
 朝、ホテルからヨーゼフシュタット通りに出て、2番トラムに乗る。そのままリンクに入って、オペラ座で下車する。オペラ座の裏手にあるウィーン有数の高級ホテル・ザッハーホテルへ行く。ホテル1階のカフェに入る。どこかのお城のような内装を眺めながら流れてくるクラシック音楽を聴いていると、何だか別世界にいるような気分だ。専用の台に掛けられたメニューも、普通の店とは一味違う。私のお目当ては、もちろん名物のザッハートルテである。朝からチョコレートたっぷりのケーキを食べるのはやや苦しいが、なるべく混雑しないうちに楽しみたいのだ。口に入れたトルテは、予想通りの味だった。付け合せの生クリームがとても合う。

 次は王宮に向かう。前回行った時よりもさらに工事が進んでいるようで、正面上部はシートで覆われてしまった・・・。ここでシシィ・チケットを買う。このチケットは王宮・シェーンブルン宮殿・王宮家具博物館共通の割引チケットで、さらにシェーンブルン宮殿にいつでも入ることができるという特典(一般のチケットでは入場時間が指定されてしまう)がついているのである。王宮の内部については前回の旅の記事で触れたので、ここでは省略する。

 王宮を出て、ヘレンガッセから地下鉄U3に乗ってノイバウガッセで下車する。ここから少し歩いたところにあるのが王宮家具博物館だ。この博物館が王宮から離れた辺鄙な所にある理由は、この建物がもともと王宮の倉庫だったからである。そしてそれを示すかのように、館内には王宮の「不要となった」家具が無造作に並べられている・・・。もちろん、博物館としてきちんと展示を行っているスペースもあり、王宮の部屋を再現したところなどは素晴らしい。

 王宮家具博物館を出ると、ツィーグラーガッセ(ノイバウガッセの一つ先の駅)から地下鉄U3でリンクの方に戻り、フォルクスシアターで下車し、ここからDトラムに乗り換える。これはリンクから南に向かってウィーン南駅に行くはずなのだが、どうもこの時期は途中から運休になっていたらしく、降ろされてしまう。仕方なく、今度は71番トラムに乗り換え、ベルヴェデーレ宮殿の近くで下車し、そのまま宮殿に入る。
 ベルヴェデーレ宮殿は18世紀に活躍したオーストリアの将軍・オイゲン公の夏の離宮だったところで、後にハプスブルク家の所有になったものである。まずは下宮に入る。大理石でできた豪華な部屋に圧倒される。一将軍の別荘ですらこのレベルなのだから、当時のオーストリアの国力の強大さが偲ばれよう。今では、19世紀に活躍したオーストリアの画家・マカルトの作品が主に展示されている。
 下宮を出ると、広大な庭園が緩やかな傾斜をつけてまっすぐに上宮へと伸びている。途中には大きな噴水花壇などがある。上宮はちょうど南にあるので、この時間は庭園にまともに日差しが照りつける・・・。
 上宮も美術館になっており、教会美術、古典主義から印象派、世紀末美術まで様々な作品が展示されていて、純粋に美術館としても楽しめるのだが、この建物には大理石の間があって、天井から壁から彫刻や装飾画で埋め尽くされていたのには圧倒される。

 上宮を出るとさらに庭園が続いていて、そこを抜けたところがウィーン南駅だった。ここからはトラムでホテルに戻ろうと思ったのだが、Dトラムの運休との関連か、他のトラムも一部運休していてそれが難しい。仕方なく、南駅からSバーンに乗ってマイドリング駅まで行き、そこから地下鉄U6に乗り換える。本来はU6でヨーゼフシュタット通りまで行きたかったのだが、どういうわけかどの列車も途中のウィーン西駅止まりになっている。不審に思ったが、とりあえずウィーン西駅まで行ってみると、何とU6もここで運休となっていたのだ・・・。どうやらこの時期、理由は不明だが(大規模な工事か?)ウィーン市内では大きな交通規制が行われていたらしい。そして、U6の運休区間をサポートするために登場したのがEトラムである。このトラムは既存のトラム路線を活用しながら、U6の路線の近くを通るという、ある意味マニアックな路線と言える。
 Eトラムが発車する。上記の理由で複数の既存路線を縫うように進むトラムなので、やたらと道を曲がる。こうして見ると、ウィーンのトラム網は本当に稠密だということがよくわかる。こうして大して苦労もなくヨーゼフシュタット通りまで戻ることができた。

 夕方食事に出かけるが、この日は日曜日だったので、閉まっている商店が本当に多い。そしてレストランも同様である・・・。開いているレストランを見つけて、どうにかヴィーナーシュニッツェルにありつく。

続く
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