東九州縦断鉄道旅行(5)

福沢諭吉像
お札とから揚げ

 中津駅前に出ると、目の前に大きな銅像が立っている。福沢諭吉の像だ。今や一万円札の顔となった福沢の故郷が、ここ中津である。

 駅から北の方に進み、寺町通りと呼ばれる細い道を行く。その名の通り、道の両側にはお寺が立ち並び、白や赤の土塀で囲まれている。なかなか風情のある街だ。

 寺町通りを抜けてしばらく行ったところにあるのが、福沢諭吉の旧宅である。下級武士の家らしく、とても質素な造りになっている。天保5年に大阪で中津藩士の子として生まれた福沢は、わずか1歳の時に父を亡くし、家族と共に中津に移る。その後19歳で長崎に出るまで、この家で過ごしたそうだ。敷地内には土蔵も残っているが、子供時代の福沢は、静かな環境を求めて、この中で勉強していたという。

 福沢諭吉旧宅から南西に少し歩くと、中津城に至る。中津藩主・奥平家の居城である。城の目の前には、山国川から分流した中津川が流れている。城内には奥平神社をはじめ、いくつかの神社が並んでおり、少し手狭な感じさえする。現在建っている模擬天守は資料館となっていて、最上階からは中津川やそれが注ぎこむ周防灘まで見渡すことができる。

 往きとはルートを変えて、中津城からまっすぐ南に歩く。途中にある南部小学校は、中津藩の藩校・進修館として設立された歴史の古い学校であり、今でも立派な門が残っている。
 さらに南に歩くと、大きな商店街に至る。そろそろお腹が空いてきたので、飲食店で遅い昼食をとる。から揚げ定食を食べる。実は、鶏のから揚げは最近の中津の名物なのだそうだ。
 すっかり満腹になって、中津駅へと向かう。

続く
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