東四国鉄道旅行(15)

阿波踊り(池田)(2)
優雅と熱狂 再び、
阿波池田→穴吹(徳島線)

 私は阿波池田で徳島線に乗り換えるつもりだったのだが、徳島行きの普通列車は18時6分に出発してしまっている。次の普通列車は19時55分。正直な話、池田でどのように時間をつぶせば良いか考えあぐねていたのだ。
 だが、駅前に出たとたん、それは杞憂だとわかった。

 祭りの開催を告げるアナウンスが街中に流れ、道行く人も、どことなく「遊びに来ました」風情だ。土讃線の列車で浴衣姿の若い女性を見たのも、池田で宿が取れなかったのも、この祭りのためなのだろう。
 とりあえず駅前の商店街で夕食をとる。その間に時刻は19時を過ぎ、祭り、すなわち阿波踊りが始まった。踊り手達が商店街の中を練り歩き、太鼓や鉦の音が辺りに響き渡る。もちろん、徳島に比べれば踊り手の数も見物客もはるかに少ないが、踊りのレベルはさほど悪くないと思う(素人目だが)。地元外の有名連もゲスト参加しているようだ。踊りの後を追いかけて、私も商店街の中を歩き回る。

 気がつくと、列車の発車時刻が迫っていた。ここに留まりたい気持ちを抑えて駅に行く。徳島行きの普通列車は既に入線していた。新しい1500形の3両編成だ。祭りに行く人々を乗せたためだろう、いつもより1両増結したという。
 駅前の公園では奴踊りの真っ最中で、駅の中にも囃子の音が響き渡る。ゆったりしていた囃子のテンポが次第に激しくなり、クライマックスを迎え、そして再びゆったりする。
 駅では、徳島行きの特急「剣山」が先に発車する。そして、19時55分に普通列車も発車する。祭りがまだ終わっていないからだろう、車内はガラガラだ。
 隣の駅・佃には20時ちょうどに到着する。ここは土讃線と徳島線の分岐点で、徳島線は阿波池田ではなく、この佃駅が終始点になっているのだが、ここを発着駅にしている列車は存在しない。徳島から来た徳島線の列車と、琴平方面からやって来た土讃線の列車の待ち合わせをした後、20時5分に出発する。
 列車は吉野川に沿って東へと進み、20時44分に穴吹に到着する。私はここで下車する。

続く
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