シルクロード鉄道旅行-第4弾(ウルムチ→アルマティ)(6)

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4日目

阿拉山口駅

 列車が阿拉山口に着くと、しばらくして出入国係官が部屋にやって来る。彼らにパスポートと中国の出国カードを提出。もちろん乗客が車外に出ることは許されない。北京時間の8時過ぎだから新疆時間ではまだ6時過ぎ、停車した列車の周りを朝ぼらけの静かで涼しい空気が包む。
 8時50分、隣のホームに列車が到着する。5801普通列車だ。これはウルムチを前夜の21時59分に出発しているはずで、途中でこのN955に追い抜かれたのだ。この列車は2階建てになっていて、さらに2人用の軟臥も備わっているという豪華な列車である。
 この豪華列車に見とれていると、今度は税関のチェックが始まる。特に申告するものも無く、荷物の中身をチェックされることなく終わる。
 朝食がまだであったので、早速買い込んだカップ麺を食べる。名前がウイグル語で書かれていて何味だかわからなかったが、食べてみるとやはり新疆らしいスパイシーな味であった。
 しばらくして別の出入国係官が現れ、中国への入国目的や滞在場所などを質問する。これは英語で何とか通じた。まだパスポートは返って来ない。
 10時前、ホームに降りることが許可される。やはり外の空気は気持ちが良い。だが、風が強い。聞くところによると、この阿拉山口はV字型の谷になっており、山の上から強い風が吹き込んでくるのだとか。ホームでAさんに会った。Aさんの指摘で、アルマティ行きの8両の後ろに、一目で中国仕様とわかる緑色の車両が3両連結されていることに気づく。どうやら阿拉山口止まりの車両らしい。急行・特急の車両編成が全て時刻表に掲載されている日本と違って、鉄道の情報があまりオープンでない中国では、乗ってみなければわからない発見も多いのである。
 ついでに前夜は急いでいてあまり見ていなかった列車の外面をじっくり見る。行き先案内板には、「アルマティ・ウルムチ」という言葉が中国語・ロシア語・カザフ語・英語で書かれている。まさに国際列車に乗っている実感が湧く。
 やがて乗客は再び列車に収容される。私とAさんは相互に部屋を訪問する。Aさんの部屋は、エアコンが無いことを除けば、今まで私が乗ってきた軟臥と変わった点はあまりない。同室の人達は中国の行商人で、中国語が達者なAさんはコミュニケーションには支障が無さそうだ。
 ようやくパスポートが返却される。スタンプにはもちろん「阿拉山口」の文字がある。11時、列車はようやく国境へと向けてゆっくりと動き出す。

続く
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