大井川鉄道の旅(2)

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金谷→千頭(SLに乗って)

 「ポーーーッ」汽笛が鳴って、ついに列車がゆっくりと動き出した。初めは東海道線に沿って東へ進むが、大代川の手前で分かれて北へ向かう。大井川はまだ見えない。新金谷に停車。この駅にはホームが複数あり、金谷駅よりも広い。また駅周辺も賑っている。新金谷の方が、金谷の中心駅なのだろう。
 列車はさらに北へ進んで、五和と神尾の中間辺りでようやく右手に大井川が見えてきた。この辺りからはトンネルも多くなるので、うっかり窓を開けることができない。目には大井川の豊かな流れが映り、耳をすませば汽笛が何度となく聞こえてくる。外からSLの雄姿を眺めるのも良いが、この感覚は乗ってみなければ体験できないものだ。
 抜里を過ぎると列車は大井川を渡ってしまった。これで川が左手になったので、私の席からはほとんど見えない。代わって、車窓には茶畑が見えるようになった。お茶の収穫シーズンを迎えて、茶摘をする人の姿が見える。
 列車は駿河徳山に停車。反対のホームにはどこかで見たような車両が止まっている。そうだ、型式はわからないが近鉄の特急車両である。おそらく現役を終えて、こんな所で余生を送っているに違いない。そう言えば、この列車を牽引するSLだって同じような運命をたどっているはずだ。この40km足らずの路線には日本の鉄道の過去が詰まっている、そんな気がする。
 青部を過ぎると、蛇行する大井川を何度も渡る。そして、千頭に到着。まだまだ乗っていたいけれど、SLともお別れだ。

続く
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金谷~千頭


新金谷


神尾付近


青部~千頭

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