シルクロード鉄道旅行-第1弾(北京→西安)(6)


故宮(2)

 保和殿を出たところで右へ折れる。ここから先は内廷と呼ばれたエリアで、今まで見てきた王朝の公的なエリア(外朝)と異なり、皇帝とその一家の生活の場であった。このエリアの見学には外朝とは別料金が必要である。しかも、ここに入るには靴の上に特別なスリッパを装着する必要がある。これは、靴による床の磨耗を防ぐためだ。
 内廷の建物は、外朝のそれと比べるといずれも小ぢんまりしているが、その分だけ細かい装飾が施されているようだ。また建物の間が壁で細かく仕切られているので、とても静かだ。(あんなに大勢いたはずの見物客が、ここでは激減しているのも大きな要因ではあろうが。)建物の中には、皇帝が所蔵していたお宝が陳列されている。あまり丁寧に陳列されているとは言えないのだが、そこにある陶磁器・衣装・貴金属類・玉製品などは素人目にも一級品とわかるものばかりである。これらのうちの一品でも上野の博物館に来ようものなら、黒山の人だかりができるはずだろう。そう思うと、ここに来て良かったと思う反面、今まで行列に並んで「中国国宝展」を見に行ったのが馬鹿らしく思えたりもする。
 珍妃井の脇を通り内廷を出て、左へ向かう。途中『ラストエンペラー』にも登場したという、外朝と内廷を隔てる高い赤壁を見る。故宮北端にある御花園には、外朝を見てまっすぐに進んで来た多数の見物客が押し寄せていた。庭園の鑑賞など、とてもできそうにもない。神武門(故宮の北門)を抜けて外に出る。今度は混雑していない時に、一人でゆっくり見物したいものだ。

続く
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