シルクロード鉄道旅行-第1弾(北京→西安)(4)

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北京ダック

 北京に戻ったツアー一行は、お約束通りに土産物屋に連れて行かれ、日本では考えられないくらい激しい販売攻勢に耐え抜き、そして解散した。
 私は一人、そのままバスで北京ダックの有名店に連れて行ってもらう。実は、言葉も通じないレストランに一人で入るのが不安だったため、北京ダックを食べるだけのツアーに別途申し込んでいたのである。参加者が一人だけとは、まさか思わなかったが・・・。
 やがて私のテーブルの前に、まるまる肥えたダックが運ばれ、切り分けられ、皿に盛られる。そいつを白い皮(良く見かけるような春巻の皮のようなものではなく、中華まんの皮を薄くしたようなもの、しかも蒸したてホカホカなのだ)にネギと一緒に包み、味噌をつけて食べる。口の中で旨みと脂が広がる。今までに「北京ダック」と呼ばれるものを食べたことは一度だけあるが、わずかしか食べられなかったうえ、味も比較にならない。
 さらにテーブルにはアヒルのスープをはじめ、おいしそうな料理が次々と並ぶ。ああ、夢のようだ。だがダックの量は半端ではないうえ、脂肪分が多いのであっという間に満腹になってしまう。とうとう顎も疲れてしまい、口を動かすのも億劫になってしまった。結局ダックだけは完食したものの、その他の料理にはあまり手がつけられなかった。
 食後、王府井を散歩する。王府井は北京一の繁華街である。きらびやかなショーウィンドウや、夜空に鮮やかな光を放つ高層のデパート群は、東京のそれと変わるところがない。道を歩いていると、若い女の子達が次々に声をかけてくる。だが、ここでいい気になってはいけない。私には言葉の意味がわからないが(ということは外国人狙いではないのだが)、「カラオケ」と言っているのだけはわかる。後で聞くところによると、彼女達と一緒に「カラオケ」に行くと、怖い人達が大勢出てきて散々ぼったくられるそうである。中国の地方から出てきた純朴な青年達が標的にされるのだろうか?少なくとも私のように世の中に擦れきってしまったオヤジを騙すことはできない。
 王府井からホテルまでは距離があるので、タクシーに乗る。今度は、運転手さんに予め簡体字でメモしてあったホテル名を見せる。それは通じたようなのだが、道がよくわからないらしく、あちこちで道行く人に聞いて回る。ホテルの周辺をグルグル回って、ようやく到着。長い一日が何とか無事に終わる。

続く
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