ヨーロッパ横断鉄道旅行-第15弾(マルセイユ→バルセロナ)(9)

バルセロナ行き列車(ポルト・ボウ駅).jpg
ポルト・ボウ→リャンサ

 ホームに降り立ったはいいものの、このホームは1面1線で、次に乗るべき列車は見えない。ホームの壁にはいくつものドアが並んでいるのだが、その中はホームに沿って細長い通路になっており、待合室が点在している。下車してくる数少ない乗客を受け入れるにはあまりに広い。待合室を挟んで東側のドアを出るとSNCF(フランス国鉄)のホームであり、西側のドアを出るとRENFE(スペイン国鉄)のホームだ。
 待合室の傍らに切符の自動券売機があり、時刻表も貼りだされている。だが、時刻表はRENFEのものしかなく、自動券売機もRENFEの切符しか売っていない。私はポルト・ボウまでの切符しか持っていないから、ここでRENFE区間の切符を買う。今の私にはそれで十分用は足りるのだが、ここからフランス側に行くにはどうすれば良いのだろうか?この疑問が氷解するのは翌日のことだった。

 西側のドアを出てRENFE側の駅に入ると、そこには大きな屋根に覆われた3面の広いホームが現れる。
 どうせなら、こちらのホームにSNCFの列車が乗り入れてくれるとありがたい気もするが、そうならないのは、乗客の越境管理(SNCFホームには到着する列車を待ち構える警官の姿があった)や駅舎の管理といった問題以前に、線路の幅が違うという根本問題があるからだろう。ポルト・ボウに乗り入れたSNCFの線路は1435mm(標準軌)であるのに対し、RENFEの線路幅は1668mmという独自規格なのである。

 バルセロナ行きの列車は、通路・待合室直結の1番線ではなく、6番線に入線する。14時33分、バルセロナ行き列車が発車する。すぐに短いトンネルを抜けると、小さな入江が現れる。14時37分、コレラに停車。
 谷川に架かる鉄橋を渡り、また短いトンネルを抜けると、またまた入江が現れる。そしてまたまたトンネル。抜けると、風光明媚な海岸通りが一瞬だけ現れるが、すぐに内陸に入りかけたところでリャンサに停車。14時42分。私はここで下車する。

 ホームは2面3線あって広いが、駅前には駐車場以外に特に目立つものもないこの駅に降りた訳は、たまたまこの町の宿が空いていたからという理由しかない。駅から町まで歩くのはさほど遠くないものの、歩道がほとんどなく、とりわけキャリーバッグを引きずる身にはつらい。また、古い町なのだろう、道が入り組んでいて、初めての人間にはちょっとした迷路だ。宿の場所を見つけるのに一苦労だった・・・(もっともこうした「迷路」こそ魅力でもあるのだが。)

 宿は通常のホテルではなく、ゲストハウスのようなところで、フロントや食堂のある建物ではなく、その近所の「離れ」のような場所だった。おそらく夏のバカンスシーズンに長期滞在するような場所なのであろう。
 夏にはまだ早かった(5月)が、海岸に行ってみた。もちろん泳ぎたかったわけではなく、こんな場所ならコインランドリーがあるのではないかと探しに行ったのだ。確かにビーチや港はあった。しかし、オフシーズンで多くの店が閉まっており、コインランドリーもなかった・・・。部屋に帰って、久しぶりにセルフサービスで洗濯する。
 夕食は、他の宿泊客が少なかったせいだろう、宿の食堂ではなく、近所のレストランを指定された。サラダ、スパゲッティ、サーモンのムニエルというどちらかというとイタリアンな感じの料理だったがとても美味しかった。

続く
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