ヨーロッパ横断鉄道旅行-第14弾(ニース→マルセイユ)(7)

アンティーブ→カンヌ
ニース→カンヌ

 10時前、ニース・ヴィル駅に行く。前回の旅では工事中だった駅舎が、ようやくその全貌を現す。新しい駅舎では、電光掲示板は固定のものではなく、壁に映し出されているのがおもしろい。
 乗るのはニース始発でボルドー行きの都市間特急intercity。せっかくだから1等車にしてみた。座席は1列/2列でとてもゆったりしている。

 10時24分、列車が発車する。すぐに市街を抜けると、プロムナード・デ・ザングレに並走して、空港の前を通過。ヴァール川を渡って、ニースとお別れする。初めは西に向かっていた列車は、南へと向きを変え、しばらくすると徐行を始める。そして車窓にはビーチが現れる。10時43分、ピカソ美術館のあるリゾート地・アンティーブに停車。
 次の駅、ジュアン・レ・パンを通過すると列車は再び西に向きを変え、車窓にはまたビーチが現れる。次々に現れるビーチの風景に見とれていると、列車は突然トンネルに入って徐行。そして駅に停車する。カンヌだ。10時55分。私は心の準備ができておらず、少し慌てて下車する。

 ホームに降り立つと、そこは四方を囲まれているように見え、地下駅なのかと一瞬錯覚するのだが、実は地上駅である。ホームの真上に幹線道路が通り、ホームの両端はトンネルになっているのである。
 駅前に出ると、雲一つない青空から陽光が降り注ぐ。

続く
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ヨーロッパ横断鉄道旅行-第14弾(ニース→マルセイユ)(6)

城跡から(ニース)
3日目
青弓

 今日も朝から快晴だ。ニースの名残を惜しんで、早朝から散歩に出かける。
 ニース・ヴィル駅前からトラムに乗って、南の旧市街に向かう。陽光を浴びたオペラ座の前を通って、海岸通りを歩く。朝のジョギングをする人々がたくさん行き交う。途中で寄り道をしてカフェに入り、朝食。大したものではないが、ちょっとだけリゾート気分に浸る。

 腹ごなしに散歩を続ける。前方に丘が見える。ニースの城跡だ。丘の展望台に通じるエレベーターがあるのだが、なぜだか動かない。仕方なく、階段をひたすら上る・・・。
 息を切らしながら登った展望台からの眺めは、期待通りであった。弓なりになった海岸。砂浜を挟んでぎっしりと凝集した街は、西から陽光に照らされ始め、夜の名残の影は、東へと(つまり展望台の方に)向かって退却している。

 帰り道、旧市街には骨董市が出ていた。何といっても富裕層がバカンスに来る場所だから、さぞかし良いものが出ているだろうが、残念ながらじっくり見ている余裕がない。ホテルに引き返す。

続く
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