ヨーロッパ横断鉄道旅行-第13弾(ミラノ→ニース)(12)

ロクブリュヌ城から東側を眺める
6日目
息切

 天気は昨日とは打って変わって快晴。こんな日には、一刻もじっとしていられない。8時に出発。
 ニース駅の券売機で切符を買う。まずはローカル列車専用の券売機へ。画面こそ今風だが、操作は全てダイヤルで行うという何ともデジアナ融合なインタフェースなのである。このダイヤルの操作は慣れないと非常に難しい上に、駅を指定する前に割引の種類がたくさんあって、該当するものをまず選択しなければならないので(フランス国民ではなく、いわゆる「生産年齢」の範囲内にいる人であれば、この種の割引には全く該当しないのだが・・・)、すっかり面喰ってしまう。仕方なく、特急の切符も変える「高級な」券売機に行ってみる。こちらはさすがにタッチパネルで英語対応もしているので便利だ。
 ニース駅のホーム番号は1,2・・・ではなく、A, B...Gとなっていて、他の駅とは変わっている。理由はわからないが。

 8時50分過ぎ、マントン行きの快速列車が入線する。どっと人が乗り込むのだが、2階建てでキャパシティが十分なため、何とか座ることができる。列車は予定より5分遅れの8時55分に出発する。海も昨日とは打って変わって真っ青だ。この青い海を写真に収めてみたいのだが、トンネルが断続しているせいもあって、なかなか難しい・・・。列車は目的地であるロクブリュヌ・カップ・マルタンを通過。トンネルを抜けると後方にマルタン岬が現れる。ここでようやくまともな写真が撮れる。9時25分、カルノレに停車。ここで降りる。
 ここで約30分ほど待って、9時52分に反対方向のニース行き普通列車に乗る。再びトンネルを通り、9時54分にロクブリュヌ・カップ・マルタンに停車。ここで降りる。ちなみに、「カップ」とは英語の"cape"と同じで「岬」のことであり、カップ・マルタンとはマルタン岬のことなのである。
 数分後、ニースからの普通列車が到着する。それなら、最初からこっちに乗れば運賃も安くついたし(切符にはカルノレ経由の運賃がもちろん加算されている)良かったと思ったが、時すでに遅し。切符を買うときによく確認すべきなのである。

 ロクブリュヌの町は、この辺りの町と同様に海に面した山の斜面に作られている。私はこの斜面をひたすら登っていくのだが、想像以上に傾斜がきつい・・・。階段も多い。こうして息を切らしながら登り続けること50分。たどり着いたのは、ロクブリュヌの旧市街。というより、中世以来の村、と呼ぶのが正しいようだ。
 坂道を登りきって疲れ果てていた私は、その中世の佇まいに感動するよりも、狭くて細い坂道を見て、さらに息苦しくなってしまった(笑)。そしてどこか開けた場所を求めて彷徨う。
 村の中心部に城があった。だいぶ朽ち果ててはいるが、が残っている。その塔の上に登ると、そこにはまたもや息の止まりそうな光景が待っていた。東はモナコ方面正面は村の全景とマルタン岬。これらを説明するのに言葉は不要である。

続く
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