ヨーロッパ横断鉄道旅行-第12弾(ピサ→ミラノ)(12)

ジェノヴァ港
熱那

 プリンチペ駅前の広場にはコロンブス像が立っている。彼はスペインの後援であの大航海に出たのだが、出身はここジェノヴァだと言われている。

 駅前からバルビ通りをまっすぐ歩く。すると、右側に「王宮博物館」の旗が立った建物が現れる。通りの真ん中に「王宮」とは違和感があるが、ここは確かに「王宮」なのだ。
 元々はジェノヴァの有力貴族・バルビ家の屋敷であったものを、ジェノヴァがイタリア王国に吸収された後、王宮の一つとして使用されたそうだ。現在見学できるのは2階部分だけであるが、外観からは想像できないくらい内部は豪勢で、ダメ押しのように玉座もある。
 次いでテラスに出る。ここからはもちろん、を眺めることができる。だが、このテラスの真骨頂は、振り返った時にある。その時初めて、この建物の真の姿がわかるのだ。ふと日本の町家のことが頭に浮かぶ。あれも通りに面した玄関の狭さや地味さとはうらはらに、奥には大きく美しい庭や土蔵があったりする。

 王宮を出て、さらに通りを進むと、今度は神殿のような建物が現れる。しかしながら、これはれっきとしたキリスト教の教会である。

 教会を出て、さらに通りを進もうとしたその時、通りに異変があることに気づいた。デモである。デモ隊が向かう方角は、まさに私の向かおうとするそれであった。

 作戦変更。いったんプリンチペ駅に戻り、今度は地下鉄に乗ろうとするのだが、これが見つからない・・・。地下鉄駅は鉄道駅に直結しておらず、少し離れた場所にあるのだ。ようやく入口を見つけ出して地下鉄に乗る。

 フェッラーリ広場駅で下車。地上に出ると、駅名の通りフェッラーリ広場である。ここはジェノヴァの中心部であり、地域政庁をはじめボルサ宮ドゥカーレ宮など由緒ある豪奢な建物がずらりと周りを取り囲んでいて、さながら建物の博物館といった感じである。しかし、多くの建物が「現役」であり、美術館のあるドゥカーレ宮などを除いてはほとんど見学できない。これもジェノヴァの特徴と言えるだろう。

 フェッラーリ広場から港に向かって歩くと、すぐにサン・ロレンツォ教会が現れる。フィレンツェの教会を思わせる美しい外観の教会だが、ここも内部の見学はできない。
 しばらく歩いてに至る。港にはサン・ジョルジョという地下鉄駅があるのだが、もうしばらく散策を楽しみたいのでフェッラーリ広場へ戻る。今度はソプラーナ門を通る。旧市街の城壁門の一つだ。

続く
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