ヨーロッパ横断鉄道旅行-第10弾(フィレンツェ→ローマ)(13)

ボルゲーゼ美術館(2)
9日目

憩い

 朝いつものように出かける。テルミニ駅のバス乗り場で910番バスを待つ。運行本数が少ないのであろう、なかなかバスが来ない。ようやく来たバスに乗り込み、北西に向かう。ピンチアーナ通りで下車。

 やって来たのはボルゲーゼ美術館だ。チケットは事前に予約する必要があり、時間も指定されている。
 入場時刻の9時になった。一斉に中に入る。まずは2階の絵画展示室から。入ると思わずうなってしまう。まず絵のレベルが他とワンランク違う。どこがどう違うのか、うまく説明できないが、とにかく上手い。そのような絵が壁と天井を埋め尽くしていて、こちらとしてはただただ恐縮するしかないのである。
 次いで一階に下りると、そこは彫刻の展示室だ。これも大きくて迫力のあるものばかり。大きな神の像に睨まれて蹴散らされそうだ。

 外に出る。禁断の神の世界をようやく抜けてシャバに戻った気分だ。
 それで思考が乱されたのだろうか。バチカン博物館に行ってみたくなった。あるいは「神」つながりだったのかもしれないし、昨夜見たサンピエトロ大聖堂の影響かもしれない。だが、それは予想以上に困難な道のりで(公共交通のアクセスが悪く、多くは歩くはめに・・・)、しかもようやくたどり着いた博物館の入口には長蛇の列・・・

 数時間後、私はボルゲーゼ美術館のあるボルゲーゼ公園に舞い戻り、まるで何事もなかったかのように散策していたのである。

 公園内のいくつかの博物館に立ち寄った後、その西側にあるヴィッラ・ジュリア・エトルスコ博物館に行く。「ヴィッラ・ジュリア」とは「ジュリオの別荘」という意味であり、ローマ教皇ジュリオ3世の別荘だったところである。現在はエトルリア文明の博物館になっている。
 僧院風の美しい回廊のある博物館の中には、ローマの前にイタリアで繁栄したエトルリア文明の遺物が数多く展示されている。特に有名な「夫婦の寝棺」は、本当に美しい彫刻で、かの文明の高さがうかがえるし、再現された墓所の石室画もなかなかのものだ。

 朝から歩き回って思った以上に疲れてしまった。エトルスコ博物館からふらふら西に歩いてフラミニア通りに出て、ローマでは初めてのトラムに乗る。

 ホテルに戻った私は、しばらくして昼寝してしまった。これが今日はじめての憩いだったのかもしれない。

続く
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