ヨーロッパ横断鉄道旅行-第8弾(ミラノ→ヴェネツィア)(14)

サン・マルコ寺院から時計塔
8日目

ライオンの脚の下で(2)

 朝、メストレ駅から列車で本島に向かう。列車は、朝の陽光に輝く海峡をしばらく快調に進んでいたが、やがて停車してしまう。15分くらいしてからようやく動き出すと、本島の街並みが姿を現す。

 サンタ・ルチア駅からはヴァポレットに乗り換え、サン・マルコ広場に向けて外回りに進む。前日の帰り道と同じルートだ。まだ朝だからだろうか、船内は前日よりも空いていて、写真を撮ることもできる。
 まずは本島の西に浮かぶヌオーヴァ島のフェリーターミナルの前を通ると、大型客船次々に姿を現す
 やがてヴァポレットは本島に沿って左に曲がると、ジューデッカ島との間にあるジューデッカ運河に入る。ヴァポレットは本島とジューデッカ島の停留所を交互に行き来して、忙しく動き回る。ジューデッカ島のレデントーレ教会を後にすると、ヴァポレットはサン・マルコ広場に向かう。サン・マルコ広場の鐘楼の手前に見えるドーム型の教会は、広場からは大運河を挟んで対岸にあるサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会だ。いよいよサン・マルコ広場が真正面に現れる。もともとヴェネツィアのメイン船着場として造られたこの広場は、海上から眺めた時にその端正な真の姿を現すようだ。
 ヴァポレットがサン・マルコ広場に到着して大勢の乗客が降りる。だが、船の上からもう少し広場の姿を見るため、あえて乗り続けてみよう。ヴァポレットはそのまま東に進む。共和国政庁とドゥカーレ宮殿の壁が海岸を覆う、威厳に満ちた風景が現れる。ヴァポレットはスキアヴォーニ河岸にあるザッカリアに停まったので、私はここで下船する

 サン・マルコ寺院の入口は既に大行列になっていて、約30分待ちになっていた。おまけに、ここではバッグ等の手荷物もクロークに預ける必要があるのだが、クロークの場所が寺院から離れていてわかりにくく、苦労する。
 ようやく中に入ってみると、そこには金の地に描かれたキリストや聖人のイコンがずらりと並んでいる。ギリシャやロシア・東欧で東方教会(○○正教の教会)に行ったことのある人なら、ここを東方教会の一つと間違えるかもしれない。だが、ここはれっきとしたカトリック教会なのである。ヴェネツィアが、東欧への大きな窓口であったことを、ここでも改めて実感するのである。
 テラスからの眺めも素晴らしい。時計塔広場、そして海岸

 次いで鐘楼に行く。ここはサン・マルコ寺院以上の大行列で、1時間待ちとなった。しかも炎天下である・・・。だが、エレベーターで登った最上階からの景色は、こうした苦労を吹き飛ばしてくれた。東に続く本島の海岸、広場の対岸にあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島、そして大運河とジューデッカ運河。人の営みが築き上げた宝石を見るようである。

 地上に戻ると、いったん広場を離れてリアルト橋に行きがてら昼食をとる。そしてリアルト橋からヴァポレットでアカデミアへ。歩けない距離では全くないのだが、橋が少ない上に道が入り組んで迷路のようになっているため、ヴァポレットに乗った方がはるかに楽なのだ。アカデミアの停留所の目の前にはアカデミア美術館がある。ヴェネツィア派の壮大な絵画、とりわけカルパッチョの連作「聖ウルスラ」は圧巻である。

 美術館を出ると、ヴァポレットでまたサン・マルコ広場に戻る。大運河の風情、とりわけゴンドラのある風景はいい。買い物をした後、再びリアルト橋からサンタ・ルチア駅に向かうヴァポレットに乗ったのだが、立っているのがやっとの大混雑だった・・・。ようやく駅に戻り、近くのレストランで夕食。初めて食べるブランズィーノ(地中海地域で獲れるスズキの一種)は絶品だった。

続く
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