ヨーロッパ横断鉄道旅行-第3弾(ブダペスト→ウィーン)(10)

ウィーン行き列車(ペトルジャルカ駅)(1)
ブラチスラヴァ→ウィーン

 再び旧市街の西側からノヴァ橋の方に行く。橋の下には大きなバス乗り場がある。ここから191番のバスに乗る。バスは橋の上を通る道路に入り、一気にドナウ川を渡って南に向かう。ドナウの南岸を東西に貫く高速道路を横切ると、次いで線路が何本も並んだ広い鉄道用地を横切る。その後はこの線路群に並行して進む。しばらく進んだ所で誰かが降車ブザーを押した(全く音はせず、車内前方のランプが点灯するだけだ)のでバスが停車する。私も続いて降りる。
 降りた直後、私は降りる場所を間違えたと思った。なぜなら、線路沿いには駅らしき建物が全く見えないからだ。道行く人々が道路から階段を下りて行く。私もその後について行ってみる。階段を下りるとそこは広い地下通路になっていて、通路を半分まで進んだ辺りに階段がある。その階段の上はホームだった。やはりここは駅だったのだ。通路を最後まで進んで階段を上ると、そこには駅舎があった。

 ここペトルジャルカ駅は、ブラチスラヴァのもう一つの鉄道の玄関口だ。しかし、中央駅と比べると人通りは少なく、閑散としている。それもそのはずで、旅客列車と言えばウィーンとの間を往復する列車が1時間に1本あるだけだからだ。私の持っている切符は、このペトルジャルカ駅からも利用可能なので、ウィーンへの帰りに利用しようと思ったのだ。

 次のウィーン行きにはまだ時間があったし、とにかく寒くなったので、駅舎内の喫茶店に入る。そこは普通の喫茶店なのだが、何か様子がおかしい。まず店員が全員あの青いユニフォームを着ている。前方のテーブルには音声用の機材が置かれ、二人ほどが気ぜわしく設置作業をしている。何だかラジオの放送でもやりそうな気配だ。
 しばらくして前方の大きなテレビのスイッチが入ると、店員達は気もそぞろな状態になる。駅の警備を終えたところと思われる警官達も入ってきて、やはりテレビに釘付けになっている。そのテレビに映し出されていたのは、アイスホッケーのワールドカップであった。これからスロヴァキアチームが出てくるというわけである。まだ試合は始まっておらず、これまでの試合のダイジェストやら選手のインタビューを放送している。朝から目にしていた青いユニフォームの謎がこれで解けた。しかし、今は閑散としている店内も、しばらくすれば熱狂と喧騒に包まれることは確実である。私はここで退散するとしよう。

 ホームに出てみると、広い構内線には時折貨物車両が行き交うだけで、ほとんど動きがなく、広いだけにかえって閑散とした印象を与える。しばらくして、ウィーンからやって来た列車が到着する。これが折り返しウィーン行きとなる。中央駅に乗り入れる列車と同様、車両はやはりオーストリア国鉄のものだが、こちらは2階建て車両である。2階に上ると、やはり見晴らしが良い。

 16時33分、列車が発車する。発車後、ブラチスラヴァ南郊に向かう線路と分岐すると、すぐにオーストリアに入ってしまう。16時37分、キッツエーに停車する。ブラチスラヴァの次の駅は、もうオーストリア領なのだ。次いでパマ、ガッテンドルフ、ノイドルフと各駅に停車してゆく。この辺りは風が強いようで、発電用の風車が建っている。ここまで南に向かっていた線路は次第に西へと進路を変え、ハンガリーから来た線路と合流すると、16時53分にパルンドルフに停車する。16時56分、パルンドルフ・オルトに停車する。ホームの先端部分でノイジードル湖方面から来た線路と合流しており、V字型のホームになっている。
 しばらく進むと、広い操車場が現れる。辺りにはハンガリー鉄道の保守車両も見える。ライタ川を渡るとブルック・アン・デア・ライタに停車する。17時1分。第一次大戦まで、オーストリアとハンガリーの国境はライタ川の辺りにあった。だからブルック・アン・デア・ライタは国境の駅だったのだ。こうした大きな設備は、その当時の名残なのかもしれない。

 これまで各駅に停車していた列車は、ここから快速運転になる。列車は一気にスピードを上げ、田園地帯をまっすぐ西に進む。17時12分、グラマートイジードルに停車する。今度は向きを北に変えて郊外からウィーンの市街に入って行く。いくつもの大きな分岐・合流ポイントや操車場を通り、ジンマーリング方面から来た線路(つまり往きに通ったルート)と合流し、列車は17時27分にウィーン南駅に到着する。

 そこからは来た道を引き返して地下鉄U6のグムペンドルファー通りまで戻る。ウィーンの気温は11度。日本から軽装で来た身にはこたえる。ホテルに戻る前に食事に行きたかったのだが、レストランとは探している時に限って見つからないものなのだ・・・。名前はわからないが大きくて立派な教会の前を通り、いつの間にかウィーン西駅の近くまで行ってしまった。
 ここでようやく良さそうなレストランが見つかったので入る。初めてヴィーナーシュニッツェル(ウィーン風カツレツ)を食べたのだが、その大きさに驚く。付け合わせは、ゆでたじゃがいもにサワーソースとたまねぎをあえたもので、これがシュニッツェルに良く合う。

続く
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