ヨーロッパ横断鉄道旅行-第3弾(ブダペスト→ウィーン)(7)

ウィーン行き列車(ブラチスラヴァ)
ブラチスラヴァ→ウィーン

 さて、当初の計画では、ここブラチスラヴァで観光してからウィーンに向かう予定だったのだが、前日の晩に私はある重大なことに気がついた。ウィーンに向かったこの日はちょうど月曜日だったのだが、ブラチスラヴァの主な観光施設は月曜日が定休日なのだ・・・。そこで急遽予定を変えて、この日はブラチスラヴァで昼食休憩のみとることとした。
 ブラチスラヴァ中央駅前のレストランでピザとビールを注文する。レストランで出てくるピザは、日本では「軽食」扱いされていて、それはヨーロッパでも変わらないのだが、サイズは到底「軽く」ない。直径30cm以上はある焼きたてのピザがいきなり目の前に登場した時はびっくりした。値段は3ユーロ(当時のレートでは330円くらい)未満なのだからなおさら驚きである。食べ切れなかった分は夕食用に持って帰った。飽きることを考慮に入れなければ、この値段で2食分カバーできるのだからうれしい限りだ。

 すっかり満腹になって駅に戻る。駅建物の構造や切符売り場(とてもサービスが悪いが・・・)などは、他と大した違いはないが、ホームの番号だけは少し変わっている。例えば「3番線」は、このホームの島全体を指していて、「3番線」には2本以上の列車が同時に停車し得る。そこで、ホームのどの辺りに停車しているかを指定するために「トラック」という単位が使われているようだ(写真参照)。これによって、列車がホームの左右どちらに停車しているか、さらには右側に列車が2本並んでいる場合は(そのような場面に遭遇しなかったが、有り得るだろう)、ホームの前側か後側かを指定することができるのだ。

 しばらくして、ウィーン行きの列車が入線して来た。これはオーストリア国鉄の車両で、1等車はなく、全て2等車である。ドアは自分でボタンを押して開ける。非常に真新しい車内には、4人掛けの座席が左右に並んでいる。
 13時46分、列車が発車する。すぐにトンネルを抜ける。さっそく検札が行われる。それまで南西に向かっていた線路は、ブラチスラヴァ中央駅を境に北西へとV字型に大きく向きを変える。市街地が途切れたかと思うと、山が現れる。けっこう起伏に富んだ地形である。

 13時58分、オーストリアとの国境の駅デヴィーンスカ・ノヴァー・ヴェスに停車する。車内を巡回していた警官隊がここでぞろぞろと下車する。ブラチスラヴァ中央駅でも相当数の警官を見たが、この国ではなぜか鉄道の警備が厳しいようだ。通関手続きは一切ない。どちらの国もシェンゲン協定加盟国だからだ。
 14時ちょうど、発車する。まもなく、北上してチェコに向かう線路と分岐して西に向かう。そして小川を渡る。ここがオーストリアとの国境だ。辺りにはのどかな田園風景が広がる。

 14時6分、オーストリア側の国境の駅マルヒェックに停車する。この区間は単線なので、対向列車を待つ。14時9分に発車する。ここでも線路は二手に分岐して、北西と西に分かれる。いずれの線路も結局はウィーンに向かうのだが、この列車は西へと向かう。

 どこまでも平たく、そしてのどかな田園風景が続く。14時20分、名前不詳の駅に停車。再び検札が行われる。この駅で車掌が交代したとは思えないので、国境で交代した車掌がようやくここまで回ってきたということだろう。14時35分、ハウスフェルトシュトラッセに停車する。この駅は大規模な改装工事を行っているようで、何と仮設の木製のホームである。そしてここからはウィーンの近郊区間となり、今まで快速運転をしていたこの列車も、以後は各駅に停車するようになる。

 まもなく、北からやって来た線路と合流してシュタードラウに停車する。ここはウィーンの地下鉄も乗り入れているかなり大きな駅だ。シュタードラウを出ると、列車はノイエ・ドナウ、中州であるドナウ島、そしてドナウを相次いで渡る。そして、かつてはハプスブルク家の狩猟場であったプラーターを横切り、ウィーンの主要ターミナルの一つ・ジンマーリングに停車する。14時52分。

 ジンマーリングを出ると、線路は右手(ウィーン市内)と左手(ウィーン南郊)に大きく分かれる。もちろん、この列車は右手に向かう。だが、列車はスピードを上げることなく徐行したままだ。やがて右手にテレビ塔のような大きなタワーが見えたかと思うと、列車は終点のウィーン南駅にゆっくりと滑り込む。14時58分。

続く
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