ヨーロッパ横断鉄道旅行-第2弾(アテネ→ブダペスト)(8)

スコピエ駅
ヴェレス→スコピエ

 ヴェレスでは車内の乗客の多くが降り、そしてまた多くの乗客が乗ってくる。7分間の停車の後、列車は8時22分に発車する。
 少し開けていたヴァルダル川の峡谷であるが、両側に山が迫ってきて再び狭くなる。

 コンパートメントの中には私の他に、ゲブゲリヤから乗ってきたおじさんと、ヴェレスから乗ってきた若者グループがいた。若者の一人がおじさんと話を始める。「マケドニアのデモクラシーは・・・」若者が熱っぽく語る。私はマケドニア語(南スラブ語群の一つで、ブルガリア語に近いそうだ)を全く知らないので、この後の会話の内容はわからないが、見知らぬ人同士でこんなまじめな会話ができてしまうことに驚く。
 けれども考えてみれば、マケドニア共和国が旧ユーゴスラビアから独立してからまだ20年ほどであり、「デモクラシー」は多くの人々にとって新鮮なものなのかもしれない。この若者が生まれた頃には、この国に「デモクラシー」はまだなかったのかもしれないのだ。

 列車は幾多のカーブを通って、狭い峡谷の中を進む。ヴェレスまでとはうって変わって、ここまで駅には一切停車しない。やがて、峡谷はどこかに消えてしまい、広い平地が現れる。そしてようやく小さな駅に停車する。時刻は9時4分。駅名はわからないが、ここはもうスコピエの近郊のようだ。
 列車が進むにつれ、高い建物群が見えるようになる。スコピエの市街なのだろう。車両基地を通過し、いくつもの支線(おそらく貨物用だろう)と分岐・合流を繰り返す。市街地の中心部に入ると、線路は高架になる。そして9時11分、列車はマケドニア共和国の首都スコピエの玄関口・スコピエ中央駅に到着する。

続く
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