ヨーロッパ横断鉄道旅行-第1弾(イスタンブール→アテネ)(10)

カテリニ→リトホロ
5日目

テッサロニキ→ラリッサ

 9時30分過ぎ、テッサロニキ駅に行く。駅のホームは7つある。2番線に列車が停車している。2等車の2両編成で、テッサロニキの近郊区間を走る列車だと思われる。ホームの片隅には、列車の行き先掲示板が並べられている。列車が到着するたびに掛け換えるのであろう。そこに書かれている地名をすぐに理解することはできないが、旅情をかきたてるには十分である。
 しばらくして、1番線にイスタンブールからやって来た列車が到着する。牽引していたのはギリシャのディーゼル機関車だが、客車はトルコのものだ。おそらく1日おきにギリシャとトルコの車両が入れ替わるのだろう。本来ならば、私は前日このくらいの時間にテッサロニキに到着していたはずなのだ。
 同じ頃、3番線にはアテネ行きの列車が後ろ向きで入線する。IC(インターシティ)と呼ばれる特急列車で、ディーゼル機関車に牽引されている。最後尾が1号車だ。私は後ろから2つ目の2号車に乗る。ここは1等車になっていて、1つのコンパートメントには3人掛けの座席が前後に向かい合っており、計6人収容できる。

 10時13分、列車が出発する。まもなく線路は左右二手に分岐する。右に進めば、線路はさらに二手に分岐して、トルコ方面行きと旧ユーゴ方面行きとに分かれる。この列車は左に進む。
 西に向かっていた列車は、やがて南西へと向きを変え、10時34分にプラティに停車する。ここでは、西に向かいエデッサを経由してフロリナやコザニに行く路線が分岐している。列車はここから南に向かい、畑の広がる平野を駆け抜けて、10時54分にカテリニに停車する。

 カテリニを出発した辺りから、列車の右手には雪を戴いたオリンポス山の姿がはっきりと見えるようになる。標高が2900メートルを超えるこの山には、ゼウス神を筆頭に12の神々が住んでいるとされる。また、古代ギリシャの人々にとっては、この山がギリシャ世界の北限と考えられており、ここから南の住人のみが「ギリシャ人」であったらしい。それゆえか、現在でもマケドニア地方とその南のテッサリア地方の境界はこの辺りだ。

 11時5分、リトホロに停車する。東はエーゲ海(ちょっと見えづらいが)、西はオリンポス山に臨むロケーションの良い駅である。11時9分、列車が出発する。しばらくの間はエーゲ海に沿って走るが、やがて南西に向きを変えて山間部に入って行く。
 11時40分、テッサリア地方の中心都市・ラリッサに停車する。駅もそれなりに大きく、立派だ。ここからは南東にあるヴォロスに向かう路線が分岐している。

続く
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