シルクロード鉄道旅行-第9弾(テヘラン→イスタンブール)(11)

シェファートル→イェルキョイ(1)
4日目

カイセリ→イェルキョイ

 今まで見た駅の駅舎の多くがクリーム色を基調にしているのに対して、カイセリ駅の駅舎はピンク色を基調にしている。Bさんとその家族は、ピンク色の駅舎の中に消えていった。私達の部屋には、Bさんの友人のCさんと私だけが残る。
 列車はカイセリに20分停車した後、7時27分に発車する。郊外に出ると、ひまわり畑の向こうに標高4000メートル近いエルジエス山の姿が見える。カイセリから西に向かっていた線路は、この辺りで南北に分岐する。南へ向かう線路は、地中海沿岸のアダナ方面に続いている。私達の列車は、北へと向かう。
 平坦な大地がどこまでも続く。早くも太陽が容赦なく照りつけ始め、さっきまで暖房だったエアコンが冷房に切り替わってしまう。

 部屋にはCさんの友人達が次々とやって来る。友人と言っても、皆この列車の中で知り合った人達ばかりなのだ。アメリカに出稼ぎに行っているという男性は、もちろん英語が堪能で、言葉が通じない私とCさんの間を通訳してくれた。
 別の友人は、Cさんの求めに応じてコーランを広げ、何か説明していた。そしてコーランの詠唱まで始めた。詳しくは聞けなかったが、この男性はお坊さんなのかもしれない。
 Cさんは車中でも毎日のように礼拝していた。もちろん寝台の上で行うので、メッカの方向に、というわけにはいかないようだ。これにはBさん達も「彼は熱心だなあ」と驚いていたので、Cさんはイランのムスリムの中でも熱心な部類に入るのかもしれない。

 カイセリから北進していた列車は、急にスピードを落とし、9時57分にシェファートルをゆっくり通過する。駅前には誰かの銅像が駅を背にして立ち、駅前通りの向こうにはモスクも見える。トルコでモスクを見たのは、これが初めてだ。
 列車はまもなく峡谷に入る。上り坂と急カーブの連続だ。山の上には岩塊が突き出ている。山を登りきり、下り坂になると、列車は再びスピードを上げ、平地へと滑りこんで行く。そして10時54分にイェルキョイに到着する。

続く
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