シルクロード鉄道旅行-第9弾(テヘラン→イスタンブール)(9)

パル→エラズー(3)
ムシュ→エラズー

 ムシュには45分も停車して、11時15分に出発する。平坦な高原には、豊かな光景が広がる。刈られたばかりの牧草が何重にも積み上げられ、スイカ畑には無数のスイカが転がっている。
 そう言えば、朝食がまだ出てきていない。だが、トルコの車両では、朝食はおろか食事は全く提供されないことが判明したのだ・・・。仕方なく、Bさん達は自前の食料を食べ始める。私も分けてもらう。しかし、もらったナンを見てびっくり。カビが生えていたのだ・・・。せっかくもらったものを捨てるわけにもいかず躊躇していると、Bさんの友人がカビの部分だけ丁寧に切り取ってくれた。よく見ると、Bさん達もカビの部分だけを巧みに切り分けては捨てていた。

 やがて車窓には大きな川が現れ、列車はこの川に沿うように走る。次第に山道となり、川は峡谷へと変わる。いくつものトンネルを抜け、12時26分に山中のカレに到着する。朝はあんなに冷え込んだアナトリア高原も、昼になると陽光が降り注いで暑くなる。列車内のエアコンは弱く、私達も汗ばんでくる。カレを出ても峡谷は続くが、今度は山を下って行く。13時16分、信号所に停車。対向列車と待ち合わせる。線路脇には廃材などがあちこちに放置され、ワイルドな雰囲気を醸し出す。山を下りて平地になったところでゲンチュに到着する。13時58分。
 大勢の乗客がホームに繰り出すが、すぐに警笛が鳴らされ、14時2分には出発する。食べ物だけでなく、水もBさん達に分けてもらっていたのだが、ミネラルウォーターにしては味がまずい。後で気付いたのだが、実は、水は駅の水飲み場から汲んだもので、駅に到着する度に乗客達は水を求めてホームに繰り出していたのである。
 列車は再び峡谷に入って行き、軍事施設のような所にも停車しながら進み、15時ちょうどにベイハン、そして15時28分にはパルに到着する。

 先ほど述べたような理由で駅構内に四散していた乗客達を呼び戻すため、警笛がけたたましく鳴り響き、15時53分に発車する。この列車はディーゼル機関車に牽引され、しかも山道ばかりだからスピードは遅い(時速30km程度か?)。だが、パルを出た列車はますます徐行するようになる・・・。よく見ると、線路脇には古くなったレールや枕木が積まれ、大勢の作業員の姿も見られる。どうやらこの辺り一帯では線路工事が行われているようだ。
 線路と平行していた川の幅がぐっと広がり、ついにとなる。ケバンダムのダム湖である。その穏やかな水面に湖岸の山の姿が映し出される。湖の姿が見えなくなると今度は大きな市街地が現れ、17時18分、列車はエラズーに到着する。

続く
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