シルクロード鉄道旅行-第9弾(テヘラン→イスタンブール)(8)

タトワン→ムシュ(4)
3日目

タトワン埠頭→ムシュ

 真夏だというのに、とても肌寒い。半袖姿の私には相当こたえる。前回書いたように、ワン湖は周辺の山々からぐっと下った所にあるが、それでも標高は1600メートルを超えている。

 5時40分、タトワン埠頭駅のホームに列車がバックで入線する。やって来たのは、ワンまでのイラン国鉄(IIRR)の車両に代わり、トルコ国鉄(TCDD)の車両だ。最後尾から5号車、4号車、3号車、食堂車、2号車、1号車の順になっている。1号車の前には業務用の車両、そして列車を牽引するディーゼル機関車が連結されているのだが、ホームが短いためにその全貌を見ることはできない。イランの車両よりも客車が1両少ないことに気付く。
 列車内に入ってみると、客車全体やコンパートメントの基本的な構造は変わらない。ただし、1車両内のコンパートメントの数が増えており、その分だけ各コンパートメントの幅が狭くなっている。また、コンパートメント内の設備はよりシンプルで、少し古い。トルコの車両の方が外面はきれいだが、乗り心地はイランの車両の方が良い。

 5時55分、列車がゆっくりと動き出す。まずはバックして、フェリーの方に向かう。フェリーの車両甲板上で待ち構えていた貨物車に連結する。そしてようやく前進を開始する。
 列車はタトワンの市街地の中をしばらくゆっくり走っていたが、別の線路と合流した直後に停車し、再びバックを始めた。今度は先ほど合流した線路の上を走る。そして、バックしたまましばらく走り、タトワン駅に到着する。6時15分。少し距離の長いスイッチバックである。
 このことから考えてみると、イスタンブール方面からの線路(本線)は、タトワン駅の手前で2つに分岐していることがわかる。本線はそのままタトワン駅へと伸び、もう一方の線路が、いわば支線となってタトワン埠頭へと伸びているのだ。

 どういうわけか、列車はタトワンで2時間近くも停車する。そして、8時12分に出発する。
 初めは列車の進行方向右側に見えていたワン湖が、しばらくすると進行方向左側に見えるようになる。しかも、湖岸が随分下の方に見えるのだ。列車は大きくS字型カーブを描いて急な山道を登っているのである。
 山道を登り切ると、平坦な広い大地と山々が織り成す高原の風景へと変わる。時々、羊などの家畜の大群も目にする。Bさん達にとっても家畜の大群は珍しいようで、食い入るように外を眺めている。
 列車はタトワンから北西へと向かい、10時30分にムシュに到着する。

続く
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タトワン付近

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