シルクロード鉄道旅行-第9弾(テヘラン→イスタンブール)(1)

グリーン・パレス
1日目

テヘラン

 ドバイを出発したテヘラン行きEK971は、次第に高度を下げる。真下には、乾燥して草木の少ない茶色の大地が、ますます大きく見えるようになる。10時25分(日本時間-4.5時間)、イマーム・ホメイニー空港に到着する。
 前回の旅で陸路から入国した時のように指紋採取やら念入りなビザのチェックもなく、入国審査はあっさりと終了する。空港には、日本語ガイド兼ドライバーのAさんが迎えに来てくれていた。

 空港からテヘランへと通じる高速道路を北に向かい、テヘランの市街地に入ってからは幹線道路に入って、そのまま北へと突き進む。前回テヘランに来た時は市街地の中心からでも、北に聳える美しいアルボルズ山脈の姿を見ることができたが、今はすっかり霞んでしまって見ることができない。Aさんが言うには、アラビアからやって来た砂のせいらしいのだが、この町の大気汚染も関係しているのではないだろうか。市街地の西側には、2008年に完成したばかりの巨大なミラート・タワーの姿が見える。
 市街地もだいぶ北の方になってから、ようやくアルボルズ山脈がその姿を現す。真夏であるゆえに、もう雪はない。車は市街地の最北部に至り、アルボルズ山脈へと続く勾配のきつい坂道を登って行く。沿道には立派な門構えの屋敷や高級そうなマンションが並んでいる。

 12時30分、山の麓の駐車場に到着する。ここから見るテヘランの市街地は、やはり霞んでしまっている・・・。この駐車場から先はマイカーの乗り入れはできず、バスに乗ることになる。
 バスは山道を10分ほど進むと、テレキャビン乗り場に到着する。6人乗りのテレキャビンは、何とも頼りなさそうだが、いたしかたない。テレキャビンが麓を出発すると、スモッグに霞むテヘラン市街地はますます小さくなり、いくつもの尾根を越えて行く。意外に距離があるのに驚く。20分ほどして5合目に到着する。5合目と言っても、標高ならば既に3000mを超えている。実はこの上にも7合目の駅があるのだが、往路は午前中で終了してしまうのだ。さらに、山脈を越えてカスピ海沿岸まで延伸する計画もあるというから驚きだ。
 駅に隣接する山小屋は、地元の観光客でごった返している。この日はイランでは休日であり、有名な観光スポットの一つであるアルボルズ山脈には朝早くから夏休み中の子供を中心に、どっと人々が押し寄せているのだった。肝心の景色なのだが、下の方はやはりスモッグに隠れていて良く見えない・・・。
 気を取り直して昼食だ。定番のチキンケバブとライス(ケバブはライスの下に隠れている)、ヨーグルト入りの豆のスープを食べる。
 山のおいしい空気を吸いながらブラブラした後、麓に戻ろうと駅に行ったら、さあ大変。大行列である・・・。昼を過ぎて、観光客が一斉に帰ろうとしているのだ。結局、並ぶこと1時間30分、ようやく帰りのテレキャビンに乗ることができた。

 かつてパフラヴィー王家の離宮であったサアダーバード宮殿は、テレキャビン乗り場にほど近い所にあり、付近は今でも閑静な高級住宅街になっている。ここに着いたのは16時過ぎ。閉園時間が近づいている。だが、幸か不幸か、広い宮殿内には工事中などのために見学できない所も多かったのだ。
 宮殿の入口近くにある、パフラヴィー2世が建てたホワイトパレス(この建物自体は見学不可)の前からミニバスに乗って丘を登って行くと、そこにはレザー・シャーが建てたグリーンパレスがある。この建物は一見地味に見えるが、外壁は全て大理石でできている。建物の中には、壁や天井が全て細かく装飾された鏡で構成されるシャーの寝室や、巨大な絨毯が敷き詰められた部屋など、シャーの豪勢な生活を偲ばせるもので満ち溢れている。

 17時過ぎ、サアダーバード宮殿を出て市街地を南へと向かう。

続く
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