シルクロード鉄道旅行-第8弾(ブハラ→テヘラン)(17)

ゴレスターン宮殿(2)
9日目

テヘラン(2)

 長かった旅も、今日が最後だ。ホテルの前の通りからは雪を戴いたアルボルズ山脈の美しい姿が見える。
 前日と同様にターレガーニー駅から地下鉄1号線に乗って南に向かい、3駅目のイマーム・ホメイニー駅で下車する。この駅は1号線と2号線の乗り換え駅でとても大きいのだが、外に出てみると入口には看板も何もなく、その手前には立派な門もあるので、知らない人は駅であることに全く気付かないだろう。

 イマーム・ホメイニー駅から少し南に歩いてゴレスターン宮殿に行く。この宮殿は、テヘランを初めて首都に定めたガージャール朝(18世紀末~1925年)の王宮として建てられたものだ。噴水のある広い庭園を囲んで、美しい花模様で彩られた立派な建物が聳え立っている。比較的広くて平凡な建物は、絵画を展示するギャラリーや民俗資料館として利用されている。だが、いくつかの建物にある「鏡の間」(ミラーホール)には圧倒される。壁と天井が余す所なく、細かく細工された鏡で覆われ、キラキラ輝いているのだ。

 ゴレスターン宮殿から北に歩き、エマーム・ホメイニー通りに出る。片側数車線もある広い道路には絶え間なく車が流れている。だが、この辺りには信号が全くない。考古学博物館に行くには道路を渡らねばならないので、地元の人々に混じり、わずかな隙を突き、車の間を縫うようにして道を渡る。無事に道路の反対側にたどり着いたが、どっと疲れる・・・。これは「渡河」である。

 考古学博物館には本館と別館の2つの建物がある。本館では原始時代~ササン朝ペルシア、別館ではイスラム帝国以後の遺物が展示されている。しかし、別館は2009年5月時点では工事中で、見ることはできなかった。
 土器なども豊富に展示されているのだが、ここでの圧巻は、アケメネス朝ペルシアの巨大なレリーフやヘレニズム時代の大型遺物の数々だ。今まで歴史の教科書でしか見たことがない貴重な遺物を間近で見ると、自分が遠くオリエント世界までやって来たことを改めて実感する。

 再びエマーム・ホメイニー通りを「渡河」し、地下鉄に乗ってホテルに戻る。預けていた荷物を受け取り、タクシーに乗ってエマーム・ホメイニー空港に向かう(流しのタクシーは空港に行ってくれない場合があるらしいので、事前にタクシーを予約しておいた)。テヘランの市街地を南に抜け、高速道路に入る。郊外に少し出たあたりで、道路脇に巨大なモスクのような建物が見える。イラン革命の指導者、ホメイニー師の霊廟だ。さらに南に進む。辺りには田畑や草原が広がる。30分ほど高速道路を走って、ようやくエマーム・ホメイニー空港に19時前に到着する。

 エマーム・ホメイニー空港は2004年に開港した新しい空港で、今でも建設が続いている。チェックインをする前に一度保安検査があり、出発ゲートに行く前にももう一度検査がある。
 22時45分、ドバイ行きのEK978で出発する。

 2時間ほどのフライトの後、前方の海岸線上に光が見えてきた。やがて、まばゆい街の灯りの向こうに聳える真っ黒な摩天楼の姿が現れる。0時15分(日本時間-5時間)、ドバイに到着する。
 ドバイ空港の中は、真夜中とは思えない賑わいを見せている。世界中から来た観光客・乗り継ぎ客が買い物を楽しんでいる。ドバイから関西空港に向かうEK316の出発には少々時間があったので、私はベンチで少し眠った。
 気がつくと、時刻は2時50分。EK316の出発時刻は3時10分。既に最終案内が始まっていたのだ。大慌てで搭乗口に向かう。旅は最後まで油断できない・・・。

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イマーム・ホメイニー駅付近



エマーム・ホメイニー空港



ドバイ

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