信越ぶらり旅(3)

上高地→白骨温泉(2)
上高地→乗鞍高原(バス)

 15時ちょうど、上高地バスターミナルから乗鞍行きのバスで出発する。この頃になって、ようやく強い西日が差し込んできた。もう少し早く出てくれれば良かったのに・・・。乗客は数えるほどしかいないのだが、このバスにはなぜか車掌さんが乗車している。
 バスは往きに来た道を戻り、大正池の脇を抜けて釜トンネルを下り、トンネルの出口を左に折れる。しばらく梓川に沿って山道を下り、沢渡の手前まで来たところで道を右に折れて、梓川の支流・湯川に沿って山道を登る。道の両側に聳える高い山々は、一面が赤や黄色の木々に覆われていて、とても美しい。しかし、渓谷の道は狭く、カーブが連続している。所々に長い洞門もある。
 時折対向車がやって来ると、簡単には進めなくなる。特に相手が大型観光バスの場合には大変だ。こんな時に活躍するのが車掌さんだ。すぐにバスを降りてバックを誘導する。観光バスからはバスガイドさんが降りて来て、同様にバックを誘導する。

 こんな調子で苦労しながら(私が苦労したわけではないけれど)、15時40分頃に白骨温泉に到着する。だが、道の険しさはこれからが本番だった・・・。白骨温泉から先は林道を通るのだが、林道の入口には、「運転に自信の無い方は通行を遠慮してください」という看板まで立っているではないか。看板に偽りが無いことはすぐにわかった。S字型カーブが次々に現れ、そして何とスイッチバック区間が登場する。大した距離ではないが、バスがバックだけで坂を上るのには驚いた。
 こんな道なのに、大型観光バスが次から次にやって来るのにはびっくりする。道路さえあれば、私達はどこにでも行ける。それはとても便利だけれど、人を簡単に寄せ付けない「秘境」が少なくなるのは残念な気もする。

 バスはようやく山の上の方まで登り、そして長いトンネルを抜けると、辺りの山々は一面に西日を浴びた黄褐色の木々に覆われていた。眼下に見えるのが乗鞍高原だ。さっきよりは少し緩やかな道を下りて乗鞍高原の中心部に出る。そこから道を左に折れて、小大野川に沿って坂道を下る。私は番所大滝の入口でバスを降りる。16時15分頃。

 バス停からしばらく歩いて渓谷に下りると、大きな水の音と激しい水しぶきをあげる番所大滝が眼前に現れる。滝の周辺は垂直に切り立った岩場になっていて、滝と共に見る者を圧倒する。滝の上流に向かってしばらく歩く。番所小滝なども見ることができたのだが、日がかなり落ちてきて道が暗くなったので、渓谷をこれ以上歩くのを断念する。

 車道に出て坂道をしばらく上り、ホテルに到着する。部屋にいても次第に底冷えしてきて、暖房なしでは耐えられない。夕食には鍋が出てきて、とてもうれしかった。試しに地酒も飲んでみたが、とてもおいしい。やはり北アルプスの水のおかげなのだろうか?
 浴室は木造で雰囲気が良い。しかし、密閉性が低く、非常に寒い・・・。白濁して硫黄臭の強い湯に浸かる。外の冷気とは打って変わって熱い。氷のように冷えた体が、溶けてしまいそうだ。

続く
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