シルクロード鉄道旅行-第6弾(アルマティ→サマルカンド)(10)

レギスタン広場中央から
5日目

青の都(2)

 朝、ホテルで両替する。ここでは日本円が使えた。ドルは入手するのにコストがかかるから、日本円が使える所ではなるべく使った方が良い。試しに1万円を両替すると、帯付きの札束(1000スム100枚)+αとなった。日本では滅多に見られない、ありがたい光景である。

 9時過ぎ、観光に出発する。車は使わず、徒歩で移動する。まずはグリ・アミール廟。前夜訪れた場所である。闇夜に浮かぶ青いドームも素晴らしいが、サマルカンドの建物の青は、本来は雲一つ無い青空の下で輝いているのだ。青に輝く建物の中は、何と金色に輝いていた。この金色の壁と天井に守られるように、ティムールとその一族が眠っている。写真中の長方形の石は彼らの墓標であり、実際の遺体は地下に埋葬されている。埋葬場所は、この墓標の位置に対応していると言う。廟の脇に、地下への入口がある。もちろん、中には入れないけれど。

 グリ・アミール廟からルハバット廟を経由してレギスタン通りに入る。多くの商店が建ち並ぶ、賑やかな通りだ。アパートの壁に壁画が描かれているのが面白い。しばらく歩いてレギスタン広場に到着。しかし、中に入れない・・・。実は、この広場が8月末に行われた東洋音楽祭の会場になったため、軍隊がパレード等の練習を行っていたのだ。それで、一般観光客には12時~3時という最も暑い時間に開放されるとのこと・・・。

 仕方なく、先に国立文化歴史博物館に行く。ここにはサマルカンドとその周辺から発掘された遺物やウズベキスタンの絨毯・衣装・陶器などが展示されている。3000年くらいの歴史を誇るサマルカンドだけあって(2007年で2750年目を迎えると言われ、町中にお祝いの看板が出ていた)、遺物は豊富だ。特にイスラム化する前の仏教関連の遺物が興味深い。また、ブハラやコーカンドの王朝で使われていた衣装などの美しさには目をみはるものがある。

 レギスタン広場の隣にあるチョルスーに行く。チョルスーとは、交差点を屋根で覆って市場にした建物のことで、サマルカンドでは現存する唯一のものだと言う。今は美術館になっていて、生演奏のピアノの音色が流れていた。

 12時過ぎ、ついにレギスタン広場に入る。ここはかつてのサマルカンドの中心地であった。広場に入ると、向かって正面がティラカリ・メドレセ、右がシェルドル・メドレセ、左がウルグベク・メドレセだ。広場を囲むこの3つの神学校が、頭上の太陽に照らされて輝く姿は、見る者の心に青いネガを焼き付ける。
 まず、シェルドル・メドレセへ。「シェルドル」とはライオンの意味であり、それはアーチに描かれた一対の「ライオン」(どう見ても虎だが・・・)に由来している。アーチを埋め尽くす装飾タイルの細工が美しい。アーチをくぐると中庭があり、それを2階建ての回廊が取り囲む。回廊沿いの部屋は、かつて神学校の教室であった。今は2階は立ち入りできないが、1階の部屋は全て土産物屋になっている。実際に土産物屋に入ると、往時の壁がそのままになっている。
 次にティラカリ・メドレセへ。構造はシェルドル・メドレセと同じだが、ここの庭にはモスクが建っている。モスクに足を踏み入れると、思わず息を呑む。そこは青と金に彩られた鮮やかな空間だった。「ティラカリ」とは「金箔された」という意味らしい。
 最後にウルグベク・メドレセへ。その名の通り、この建物はティムールの孫で、ティムール帝国の4代目の君主であったウルグベクが建てたものだ。彼は、ここで自ら教鞭を執ったと言われている。回廊には、ウルグベクの像(もちろん後代の作)もある。
 各建物の放つ華麗な色彩に夢中になって気づかなかったのだが、その間も頭上の太陽は私の体を容赦なく照りつけていたのだ。乾燥したサマルカンドでは日本の暑気のような不快さは無いが、それでも気温は40度近くはあるだろう。ようやく疲れを感じるようになった。そして空腹も。

 ガイドさんがプロフのおいしい店に連れて行ってくれた。だが、プロフは既に売り切れ・・・。仕方なく、色々聞き回って別の店を探してくれた。初めて食べるプロフ。チャーハンと炊き込みご飯を合わせたようなもので、羊肉や各種野菜が入っている。だが、油の量が半端ではない。美容を気にする人にはお勧めできないが、油の中に具の肉と野菜の旨みが溶け込み、それがご飯に滲みて、味は抜群だ。

 サマルカンドの見どころはまだあるが、翌日も丸一日使えるので、この日の観光は終了する。ホテルに帰る前にサマルカンド駅に行き、帰路のタシケント行きの切符を買う。駅の券売所は場所がわかりにくい上に、職員の仕事が非常に非効率なため、予想外に時間がかかる・・・。

 夜、夕食に出かける。この日のレストランは住宅街の民家の中庭にあった。サラダや肉饅頭などの前菜の後でスープやマントウ(特大のワンタン)と言ったウズベク料理を満喫する。デザートには採れたてのブドウやびっくりするくらい甘い桃・スイカだ。すっかり満腹になった私は、胃腸がこの負担に耐えていることに安堵感を覚えていた。

続く
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