シルクロード鉄道旅行-第4弾(ウルムチ→アルマティ)(13)

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6日目

チャリン・キャニオン

 8時30分頃、乗用車に乗ってホテルを出発。日本人の客は初めてだと言うガイドさんとは英語でどうにか会話できる。車はアルマティ市街を出て、東にある中国との国境へと向かうハイウェイに入る。ハイウェイとは言うものの、実際には普通の幹線道路に過ぎない。道端には果物や野菜を売る露店が並び、時々ヒッチハイクを求める人が立っている(この国には正規のタクシーがほとんど無いからだ)。
 南にはアラタウ山脈の山並みが見える。ここからはすぐ近くにある山々だが、標高は4千メートル以上もある。アルマティから離れるにつれて露店や人影は少なくなり、道端には草を食むロバの姿がよく見られる。これが「道草を食う」本来の姿なのだろうか?道路上には人や荷物を満載した大きなロバ車がゆったりと走っている・・・。
 道は次第に細くなる。とある小さな町に入ると、道の両脇には果物などを売る露店がずらりと並んで、小さなバザールを形成している。町を抜けてまたしばらく行くと、小さなモスク型の建物がいくつも並んだ一画が現れる。これはイスラム教徒の墓なのだそうだ。さらに進んで行くと、やがて辺りには緑の大平原以外には何も見えなくなる。車は中国との国境へと向かう道と分かれて平原の中を突っ走る。ちなみに、中国との国境はここからわずかに数十キロメートル先に過ぎない。
 道は次第に曲がりくねった山道となる。だが車はそこからも逸れ、舗装どころか道の痕跡すらよくわからない草原の中を進む。車体がガタガタと揺れる。秘境ムード満点だが、どこに連れて行かれるか不安になる。

 車の向かった先には何と駐車場があった。時刻は11時頃だ。車から降りて、早速渓谷へと向かう。入口にある、とても急な坂を見て、この先の道のりに不安を感じ始める。だが、それは杞憂に過ぎなかった。急なのは入口だけで、後はゆるやかな勾配が続く。道の両脇には自然の力によって削られた奇岩・巨岩が並んでいる。「チャリン」とは「彫刻」という意味だそうだが、まさに自然の「彫刻」である。
 岩の間を抜けて坂を下りて行くと、目の前にが現れる。その背後には、草木も無く岩肌がむき出しになった山々が聳えている。まるで太古の世界にやって来たような気分になる。恐竜がいつ飛び出して来てもおかしくないだろう。
 川のほとりで弁当を食べて一服し、下りて来た坂道を引き返す。駐車場から改めて渓谷を見渡すと、大平原の中にここだけが深くえぐられているのがよくわかる。

 帰り道、行きがけに見た小さな町のバザールに立ち寄る。所狭しと山積みされている果物には圧倒されるが、9月になると質・量共にもっと増えるのだとか。ふと気になったのは、ここで使われている重量計やクーラーなどの機械類が全て中国製だったことだ。シルクロードを通って国境を越えるモノの流れをこんな所でも垣間見た気がする。

続く
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チャリン・キャニオン

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