三陸縦断鉄道旅行(八戸→仙台)(2)

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八戸→久慈(八戸線)

 新幹線ホームから溢れ出した人波は、しかし東北本線のホームへ向かっていた。どうやら「白鳥」に乗って、さらに北へ向かうらしい。それに比べて、八戸線のホームは人影もまばらだ。赤と青の車両を連結した久慈行きの「うみねこ」が停車している。人がいないのはホームだけで、列車の座席は既に埋め尽くされていた。
 10時16分、「うみねこ」が発車。すぐに東北本線から袂を分かつと、馬淵川を渡って本八戸に到着。ここで地元の人が主流(?)の乗客が多数降りる。見ると駅の周辺には役所やら警察署がある。八戸の中心部はこっちにあるのだ。おかげで意外に早く座れることができた。
 本八戸を過ぎると、次第に港が見えてくる。鮫に到着。名前からして魚に関係のありそうなこの駅の周辺は、港町の情緒にあふれている。鮫を出ると、すぐに蕪島が現れる。島のてっぺんに神社が鎮座しているので、私にはそれが面白かったのだが、nbが異変に気づく。ウミネコがいないと言うのだ。この島はウミネコの繁殖地として知られていて、普段なら島がウミネコに覆われているらしいのだが、この時は一羽もその姿を見ることができなかった。
 列車は白浜・種差など、夏は海水浴で賑う海岸を通って南下する。この辺りの海岸は、平たい砂浜が広がっているのが特徴のようだ。途中の駅で「いちご煮」なる看板を見かける。それを見た時、私の脳裏にはいちごジャムを煮たような料理が浮かぶ。nbからすぐに指摘が入る。実は、ウニを煮た料理らしい。不幸にして私はウニが苦手なので、それを食べたいとは思わないのだが、東北に明るいnbが同行しているのは非常に心強い。
 列車は階上を過ぎて、いよいよ岩手県に入る。とは言っても辺りの景色が大きく変わるわけではない。種市に到着。八戸を出てから初めて見る町並みである。駅前に「南部もぐり」の看板が出ている。さすがのnbも知らないらしい。後で調べたところでは、明治時代からこの地に伝わる潜水技術だそうだ。
 列車はその後も八木有家と海岸沿いに南下するが、陸中中野を過ぎると内陸に入り、海は見えなくなる。しばらく山道を抜けると、川沿いの開けた平地が現れる。久慈川をゆっくりと渡った列車は、終点の久慈駅のホームに滑り込む。12時1分。

続く
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八戸~久慈


八戸


蕪島


種市~久慈

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この記事へのコメント

同行者 nb
2006年07月15日 00:44
改めて読んだ。
読むと、あの列車旅行初日の午前中がリアルに思い出される。
遊子君には、久慈駅までが、こんな風に記憶され、見えてたわけだ。
俺はただ座ってただけなのになー。こんな風に書けてしまうとは感心するよ。

そだね。「陸中中野を過ぎると内陸に入り、海は見えなくな」っていく。
列車が緑の林の中を走り抜けていくので気分が安らいだ俺は寝てしまった。

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