シルクロード鉄道旅行-第3弾(蘭州→ウルムチ)(7)

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トルファン→ウルムチ

 トルファンは、古くから天山北路と天山南路が分岐するシルクロードの要衝であった。現在のトルファン駅は大河沿と呼ばれる町にあり、トルファンの町からは北西に60kmほど離れている。だが鉄道においても、天山山脈を越えてウルムチへ向かう蘭新線と、天山山脈の南を通ってカシュガルへ向かう南疆線がこの駅で分岐している。トルファン駅はシルクロード鉄道の重要なターミナルなのだ。
 トルファンを出発した直後、ウルムチからカシュガルへ向かう列車とすれ違った。トルファンから、中国最西端の町であり同じくシルクロードの要衝であるカシュガルへは約20時間で行くことができる。いつか南疆線にも乗ってみたいが、まずは天山山脈を越えてウルムチへと向かおう。
 しばらくは平坦な砂漠が続くが、やがて両側に岩ばかりの山脈が現れる。これが天山山脈である。緑の木はおろか、草が生えている気配も無い。勾配はさほど無さそうだが、いくつものトンネルを抜ける。ここに限らず、中国ではトンネル内に照明が無い。列車内の照明が消えている昼間は、トンネルを抜ける度に室内が真っ暗になる。
 天山山脈を越えると、辺りには草原が広がる。羊の姿も見える。乗務員さん達が部屋に入ってきて、布団のカバーやシーツをはずし始める。早くも片付けモードである。今度は窓の外に巨大な風車群が現れる。後で聞いたところでは、これは風力発電所だそうだ。土地が広く、いつも風の強いこの地方ならではである。
 列車はついに、大きな市街地に入った。シルクロードの風情は無いが、近代的な建物がどこまでも続いている。乗客達が慌しく降り支度を始める。私も丸1日近くを過ごしたコンパートメントに別れを告げる。18:15、ウルムチに到着。結局、予定よりも2時間近く遅れての到着である。

 中国語とウイグル語で「ウルムチ」と書かれた駅舎の前は賑やかではあるが、他の町では必ず見かける、旅行者へ声をかける怪しい人影が全く見えない。もちろん油断は禁物だが、何だかホッとする雰囲気である。
 しかしホッとしたのも束の間である。タクシー乗り場では、利用者が多いのだが、やって来るタクシーが少なく、しかも行列が無いため、人々は争うようにしてタクシーに乗り込む。係員らしいおじさんも、初めは利用者を整理していたのだが、勤務時間が終わったのか、いつの間にかどこかに引っ込んでしまう・・・。
 ようやくタクシーに乗り込み、ホテルへと向かう。タクシーは、広い大通りや高速道路を走って北へと向かう。ウルムチは想像していたよりも広い町で、少なくとも大通りの周囲には近代的なビルがどこまでも建ち並んでいる。この町の開発に対する中国の期待が伝わってくるようだ。
 ホテルに着いてから町を散策する。近くのデパートには世界中の有名ブランド品が並んでいる。何だか東京に戻ったような気分になる。だが通りに出ると、そこにはシシカバブをはじめとしてスパイシーな料理の屋台が、まさに準備をしているところであった。ここはやはり西域である。
 とはいえ、結局この晩に食べたのは中華料理であった。ホテル内のレストランだったが英語も通じず、飲み物を勧められて、何かの酒だろうと思って注文したところが、出てきたのはヨーグルトだったり・・・、いつも通り苦労しながら、それでも美味しい料理を腹いっぱい食べたのであった。

続く
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トルファン~ウルムチ

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