シルクロード鉄道旅行-第3弾(蘭州→ウルムチ)(5)

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蘭州→ハミ

 ホームには、青と白を基調にして中央に赤のストライプの入った、特快列車が停車している。過去2回乗った列車と同タイプである。今回の列車はT295。蘭州を始発にしてウルムチまで向かう特快列車だ。
 ホームにも小さな売店を見つけた。とりあえず水だけ買う。お菓子らしきものもあったが、買わなかった。列車に乗り込み、いつものように上下2段のベッド2組からなるコンパートメントに入る。混みあう時期のためか今回は下段の予約が取れず、初めて上段となった。とりあえず荷物は上段へ置き、昼間は座席となる下段へ座る。廊下を乗客達が慌しく行き来する。

 16:13、定刻通り列車は蘭州を出発。左右には茶色の山々が見える。列車は徐々に速度を上げて、これらの山々に挟まれた狭い平地を北上する。
 私は上段への移動を試みる。日本の寝台車と違って梯子は無い。コンパートメントのドアの横についている狭い1つの足場(この写真の中央左右に見える四角い枠から突き出ている)と、上段にある手すりのみを使って上がるのだ。運動に自信の無い私には実はこれが不安だったのだが、実際にやってみると何とか一度で上がることができた。
 ようやく日が沈む頃、武威南に到着、20:02。定刻より10分以上早い到着だ。だが、次の駅である武威に到着したのは20:45。定刻よりも10分近く遅れている。既に窓のカーテンは閉められ部屋は真っ暗になった。かつて涼州と呼ばれ、河西回廊の東端で栄えた町の現在の様子をうかがい知ることはできない。
 列車はここから河西回廊を北西に進む。列車が金昌・張掖・嘉峪関と河西回廊の要衝を巡って、次第に西域に近づいていることを感じつつ眠りに落ちる。だが、揺れがひどく何度も起こされてしまう・・・。

 朝、目が覚めると、コンパートメントの中に自分一人しかいないことに気づいた。同じコンパートメントにいた他の乗客は、皆降りてしまったらしい。早速下段へ下りようとするのだが、上からは足場の位置が非常に見づらい。ドアは閉まっている。この状態で足を踏み外して転落してしまったら、当分誰も助けてくれないだろう・・・。まさに「行きはよいよい、帰りはこわい」である。しばらくして、どうにか下りるのに成功した時には、朝から一仕事終えたような軽い疲労を感じていた。
 時計を見ると、柳園(旧「敦煌」)は既に過ぎている時刻であった。(柳園への到着予定時刻は6:06。)ということは、眼前の砂漠の風景は、既に新疆のそれであるようだ。それから約2時間以上も砂漠の風景は続く。ハミへの到着予定時刻(8:56)を大幅に過ぎても、列車のスピードが落ちる気配は無い。やがて砂漠の中に、緑に囲まれた小さな集落が点在するようになる。そして列車はより大きなオアシスの中に入って行く。ようやく列車のスピードが落ちる。ハミに到着したのは10:16。ここはかつてのハミ王国の都であり、新疆東部の中心地である。新疆の玄関口に今たどり着いたのだ。

続く
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蘭州~嘉峪関


嘉峪関~ハミ

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