大井川鉄道の旅(5)

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井川ダム

 井川駅を出て、しばらく坂道を下りた所にそのダムはあった。またの名は「井川五郎ダム」なのだそうだ。ダム建設当時の中部電力の社長さんの名前から付けられたのだとか。ダムに関する詳しい情報は、ダム内の資料館に展示されているようなのだが、この日は休館していた。
 巨大なダム堤から下流を眺めると、大井川がおとなしく流れて行くのが見える。のどかな風景だ。だが、ふと真下を見下ろすと、背筋が寒くなった。この堤高は100mを超えているのだ。
 堤の反対側には、広大なダム湖が広がる。波一つ立たない静かな湖面には、時折通り過ぎる鳥の鳴き声以外には何も響かない。水のある風景というものは、たとえ人造のものであっても心を和ませることができるのだとつくづく思う。持っていた携帯電話のスイッチを入れる。「圏外」の表示。ここは都会から、そして「日常」から隔絶している。あたかも古代からそこに存在していたかのような人造の湖を眺めつつ、束の間の奇妙な「秘境」気分に浸る。

続く
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